ぶっちゃけ異世界舞台袖
ナレーター〖金髪エルフになった酒井プロデューサーに”ルパンダイブ”して消滅した望月トオル。それを見かねたアスクレピオス様々に”天啓”をいただいた。一方その頃、他のキャストは何をしていたのか? ここで主人公死亡中、舞台袖ではなにがあったのか覗いてみることにしよう〗
――PPPテレビ局 ドラマスタジオ
望月「俺の愛を受け止めてくれぇー! エルフの酒井様!」
酒井「いやー、流石にそれは結構です。くらえ、必殺”首筋トフッ”。相手は死ぬ」
望月「くはぁ」
望月「」
酒井「死んだか。まあ、気絶しただけなんですが」
酒井「はい、カット。カメラ止めちゃってくださいな。ADさん、望月くんを”ゼウス神殿”まで運んでおいてください。撮影機材は神殿にありますのでここの機材はそのままでいいですよ。まあ、とりあえず望月くんが起きるまで休憩にしまーす! おつかれ様でした」
スタッフ一同「「おつかれ様でした」」
(ざわざわ、ざわざわ)
夏目「ちょっと、なに主人公を殺しているの? 酒井プロデューサー」
酒井「あ、夏目お嬢様。おつかれ様でした」
夏目「おつかれ様でした! ……じゃない。何殺してるのよ。酒井のバカヤロー」
酒井「いやー、条件反射といいますか。夏目お嬢様も考えて見てくださいよ。いきなり同性から”ルパンダイブ”された時のことを。コラテラル・ダメージですよ。”軍事行動に伴う致し方ない犠牲”ですよ」
夏目「いつからこの番組は”軍事行動”を行っていたのよ…… しかし、そもそもの問題として”何故30代のオッサンがエルフの変装なんかを行っていたのか”という疑問があるのだが」
酒井「望月くんへのサービスですよ。サービス。ちょっとこの”ヱ世界”に違和感を抱いていましたし。それにちょっとお色気があったほうが視聴率がいいですしね。あと、”三十代のオッサン”がテレビに映るよりはいいようですしね。夏目お嬢様」
夏目「私じゃ、お色気成分が足りないと言うの? 酒井プロデューサー?」
酒井「そんなこと言っていないのですが…… それにJKのあなたを”お色気枠”に使うと、BTO(放送倫理・番組向上機構)にお電話が行きかねないのですよ。……今のテレビ業界は世知辛いのです」
酒井「それはともかく、楽屋にお弁当をおいて置きましたよ。なんと今回の楽屋弁当はなんと仙台駅の有名駅弁”牛タン弁当”ですよ」
夏目「何っ。それは本当なの? 酒井プロデューサーさん。いや、酒井プロデューサー様」
酒井「エライ食いつきましたね。僕の事あんなにボロクソ言っていたのに…… まあ、牛タンって美味しいですしね。”是非もなし”か。しかも今回の駅弁は老舗料亭とタイアップして作ったものらしいですね。実際に食べたディレクターによると”一度、この弁当を食べると二度と食べ放題の牛タンでは満足できなくなる”とのこと」
夏目「なんですとぉー。そ、そんなの食べずにはいられないじゃない! 早速楽屋に戻らせて頂きますわネ!」
酒井「望月くんはしばらく目覚めないと思うので、”ゆっくり食べていってね”」
夏目「はーい! お肉、お肉、牛・タ・ン♪」
酒井「”夏目お嬢様は、牛タンが好き”っと。この番組の撮影が終わったら、どこかの有名焼肉店でも貸し切って、盛大に打ち上げでもするとしますか! ……望月くんはなにが好きなんだろう?」
酒井「まあ、いいや。それより、これからどうやって銀髪白髪メイドの”魔王クロノス”を登場させるか考えないと…… それに魔王軍の四天王を演じてくれる劇団色彩の人も探さないと行けないな。さーて! 後半戦もなんとか乗り切るぞ!」
――30分後 楽屋前――
(コンコン)
酒井「夏目お嬢様。そろそろキャストの皆さんを集めて今後の展開の話をしたいのですが……」
夏目「そ、そんなに入らないわよー」
??「あら、”カラダ”は”素直”みたいですよ。オ・ネ・エ・サ・マ」
夏目「うぐ……」
??「ほーら、しっかりしないとこぼれちゃいますよ」
酒井「なんだと…… なんだか大変な事になっていますよ」
酒井「しかしヤバい。ここでキャストの”トラブル”という不祥事を起こそうものならプロデューサーである僕の首は間違いなく飛んでいきますね。流石に平将門公みたく物理的には飛ばないですが…… いや、ジオングヘッドと言ったほうが分かりやすかったかな?」
酒井「ともかく早いとこ止めないと本当に大変な事になっちゃいますね」
(ガチャリ)
酒井「”善導課”だ! おとなしく武器を手放し、手を頭の上に上げて投降しなさい! 服を着ていないならさっさと着なさい! BTOとか週刊誌記者に嗅ぎ付けられる前に! 早く!」
酒井「……って、アレ?」
酒井「なんともないだと……」
夏目「もぐもぐ(何バカな事言っているのよ? そして、なんて勘違いしてるんだ。この変態オヤジ)」
??「はーい、アーンですわ。お姉様。まだまだ”牛タン”は沢山ありますわよ〜」
夏目「もぐもぐ(うむ、苦しゅうないぞ。妹よ。ただお茶が欲しい。もってこい)」
酒井「な~んだ。”牛タン弁当”を食べていただけなのですか。あー、良かった。首の皮一枚つながりましたよ」
??「あら、アナタはプロデューサーの……」
酒井「あ、どうも。夏目お嬢様の妹様。私、”ヱ世界転生TV”プロデューサーの酒井といいます。以後お見知り置きを」
夏目「そいつ、間違っても私の妹なんかじゃないわよ(もぐもぐ)」
??「あら、冷たいですわね。お姉様は。もう実質的に言えば”姉妹”みたいなものですのに……」
夏目「まあ、”妹分”なのはホントだけどね。昔から面倒はみてきた仲ではあるわ(もぐもぐ)」
??「あら、酒井プロデューサーさん。まさか私が誰か分かっていないのですか? てっきり私へのリップ・サービスとして、”妹様”と呼んでいたと思っていたのですが……」
酒井「アハハ、恥ずかしながらその通りですね。ごめんなさい。あなたが誰か分かっていないのですよ」
夏目「自分が出演依頼した”劇団員”ぐらい把握しておきなさいよ。酒井プロデューサー。(もぐもぐ)」
酒井「……ということは、もしやアナタは劇団色彩の?」
??「”うふふっ”と笑ったら私の正体に気づきますか?」
酒井「まッ、まさか」
??「うふふっ、”ヱ世界転生TV”町娘のメグミ役の白石アリスです」
白石「好きな者は”お姉様”ことメグ姉ちゃんです。後半戦もよろしくお願いしますネ。酒井プロデューサー」
ナレーター〖なんということでしょう。夏目メグの後輩兼妹分は”町娘のメグミ”こと”白石アリス”だったのだ。しかしそれにしても、なんだか”ジャッチメントですわ”というワープ系女子を彷彿とさせる彼女。”お姉様”こと夏目メグとの関係性はいかに?まだまだ続く舞台裏での”ぶっちゃけ裏話”! 気になる続きは…〗
ナレーター〖CMのあとに〗
――CM――
岡崎「えっ、”レビューが書きたい”だって?」
岡崎「それならこのエッセイを見れば一目瞭然!」
岡崎「なろうでエッセイを書くために必要なテクニックが有名アニメ作品のなろう風レビューによって楽しく学べちゃうのですな」
岡崎「レビューが書けない貴方に贈る、アニメ作品のなろう風レビュー」
https://ncode.syosetu.com/n0795ei
岡崎「ぜひ読んで好きな作品にレビューをつけちゃおう!」




