第91話 カンディプルへの道(1)
第3章 ウッタ・プラデシュ編終了。
第4章 ウッタ・ランチャル 編突入!
アクション物書いたことありません。
自信無し。
行きまーす!
「どうやら追手は無いみたいだな。」
オレは覆いの中から外を見て言う。
「まだ油断はできんぞ。」
同じく、婆様が辺りを油断なく見て言った。
オレ達は2頭引きの馬車に乗っている。
同乗者は、オレ、婆様、メル、エレオノーラ、ソニア、マオ、ヤンである。
現在、御者は、エレオノーラがやっている。
チビッコ3人組は、只今ぐっすり就寝中。
無理もない、前日は明け方近くまで起きていたからなぁ。
現在、武州『ウッタ・ランチャル』の首都『カンディプル』へ移動の途中である。
「今日の予定は?」
「アリーガル泊まりでいこうと思っている。」
エレオノーラが言う。
昼少し手前で、エレオノーラとオレは、御者を変わる。
覆いの中に入った彼女は、すぐに豪快なイビキを立てて、寝てしまう。
「こりゃ、かなわんw」婆様がオレの隣に座る。
メルと3人組は全然平気みたいで、寝たままだ。
婆様・・ネーハさんは、すでに婆様というには若すぎる年齢になっている。
外見は、20代後半くらいの感じである。
「婆様・・じゃ怪しいな。これからネーハさんで行くけど、いいですか?」
婆様は、カカカと笑って、
「好きに呼べ。」
辺りは、カーンプルと似た風景が広がっている。
「それにしてもパーティ選考に、こんなに苦労するとは思いませんでした。」
「ワシも、ヤロスがあんなに駄々を捏ねるとは、思わなんだ。」
出発が大幅にずれ込んだ原因の1つが、『ラーヴァの駄々捏ね』だった。
他の人間もそうだったが、みんな『留守番』を嫌がった。
無理もない。
あの『武王』が、嫌がらせにくるのである。
最初、オレと婆様2人で行こうと思ったが、
オレは土地に不慣れ。
婆様は、情報が古すぎて、これも問題。
案内できるエレオノーラで決定。
遠距離通信できる人間は、マドレーヌとソニア。
マドレーヌは、 ウッタ・プラデシュの通信網を維持してもらいたいので、
ソニアに決定。
ソニアのガードマンとして、いささか不安ではあったが、
マオとヤンが決まった。
イヴは、治療院の維持管理。
マリーは、イヴの護衛。
スーは2匹のネズミと共に、ウッタ・ランチャルに先行して潜入し、情報収集。
残るは、俺の補佐をする人間だったが、
『赤い牙』の面々がいるニューカーンプルだと、ラーヴァが残るのが適任である。
それが、「絶対嫌だ! 一緒に行く!」と、延々と駄々を捏ねた。
理由は「私は、ケンの妻だ!」の一点張り。
「内助の功」とか「メルが残っても、ラーヴァほど動けない」と言っても、聞き分けない。
とうとう婆様が怒って「お主とケンの結婚を解消するぞ!」と怒鳴って、渋々聞き分けた。
「ノロケ話としては微笑ましいですけど、正直、笑えませんでした。」
オレが言うと、
「まぁ、ヤロスの気持ちを思うと、無理もない所もある。」
婆様は言う。
「アヤツ、ケンを盗られたくないのよ。」
「ハァ!?」
「ケン、お主、武王と戦ったじゃろ?」
「はい。」
「あの前後で、獣人の女共の、お主を見る目が変わったことに、気が付かなんだか?」
「・・・全然。」
いきなり、ド突かれたw
「獣人の女は、生殖本能が強い。基本的には、強い子孫を残す方向に本能が働く。
お主、武王と引き分けたじゃろ。
あれを見た女共は、一斉に、お主の『子種が欲しい!』と思った訳じゃな。」
「それはまた、笑えない冗談だ。」
「冗談では無い。お主、あのままカーンプルに残っていてみよ。
ものすごい状態になるぞ。」
婆様は続ける。
「獣人の相続権は、『早い者勝ち』じゃ。つまり長子から順に決まる。
もし、カンディプルでお主が粗相をして、子供が生まれたとする。
すると、ヤロスが先に結婚していて、後で子が生まれたとしても、
相続権は、先に生まれた子に優先権があるのさ。」
「・・・もし、そういう粗相をしたら、オレ、タダでは済みませんね。」
婆様はニヤッと笑って、
「死にたくなかったら、そんなマネはせんことじゃ。
ヤロスは見た目以上に情が濃い。 何をするか、ワシにも解らん。」
遠くにグル教の礼拝堂が見えた。
しばらく走っていると、アリーガルに到着する。
ここは、公国と同じ、グル教の人口が多いらしかった。
少し悪い気がしたが、エレオノーラを起こして、今日の宿を決める。
ここは首都ラクナウに近いので、出歩かずに静かに過ごした。




