表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ポプリとマルハナバチ

作者: 風連

秋の風が、ススキの匂いを連れてくる。

ときめく季節は、終わり、準備の匂いが、身体中を駆け回る。

咲いてる花々も、しっとりとして、肉厚だった。

バラ園の片隅に住む、マルハナバチは、秋から冬への厳しさを知っている。

一度も、冬を知らないのに。

秋の深まりに、追い立てられ、四季咲きのバラ園を飛び回る。

近くのミツバチ達や、身体の大きい熊ん蜂を避けて、まん丸い身体に、短い羽根で、飛び回るマルハナバチは、ひょうきん者に、見える。

一生懸命なのだが。

黄色い花を咲かすバタースカッチが、大好きだったが、この世では、二度と会えない。

短い命の羽ばたきが、バラ園に、低い振動を与えている。

彼女は、生きた。

そして、バタースカッチの黄色いポプリの香りの中で、眠る。

深い薔薇の芳香が身体を包むが、しとねに眠る羽根は、あの柔らかいホバリングをする事は無い。

今は、ここまで。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ