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二年前に僕が書いたであろう物語が病んでて、怖い。

作者: 氷崎 凛

二年前に僕が書いたであろう物語です。


ストーリーも文法も、

当時のまま、投稿しております。


自分でも読み返してみましたが、

うん、、、だいじょうぶかな?って気持ちになりましたw

遺書


僕は正直、勝ち組だ。不自由なく暮らして来た。欲しい物があったら買って貰ったし、行きたい場所があると連れて行ってもらっていた。


僕はそこら辺の負け組とは違う。

僕は、頭も良いしスポーツもできる。

僕は負け組じゃないと思っていた。

いや、負け組になんかになりたくはなかった。

負け組の奴らを見て優越感に浸るのが僕は好きだった。


でも、僕はこの生活に飽きて来ていた

僕は思っていた。

負け組から見る景色はどんな物なんだろうって。


けれど、

勝ち組、負け組などないのだと

しった。人は生まれた時から

その人自身の価値観をもち世界を見ていく。でも、世の中には人の人生を終わらせる人もいる。

それが僕だ。人を殺した。クラスメイトを殺した。彰吾を殺した。

僕は生きている価値がないのだと思う。だから僕もそちら側に行く事に決めた。そっちの世界は楽しいとこなんだろ?誰も帰ってきた事がないしな。






5月2日


目覚まし時計が頭の中で鳴り響く。

もう、起きないといけないのに

体は布団をまだ求めているようだ。

遅刻はしたくないので、体に無理やり命令して、布団から離れた。

今日も変わらず一日が始まると思うと

お腹が痛くなる。

下から朝食を作る音が聞こえる。

制服に着替えて一階に降りた。


「おはよー」

「おはよう、弘樹早くご飯食べちゃって今日は用事があって出掛けないといけないの」

「なにかあるの?」

「うん、ちょっとね」

あまり興味がなかったのだが

母の言った一言で一気に気になり始めた。なんの用事があるんだろ。


弘樹は朝食をパパッと済ませ

家を出た。


登校中はずっと

どこに行くのだろうと考えていた。

登校中なんども車に引かれそうになったぐらい集中していた。

一度気になった事はずっと考えてしまうのが癖だった


考えていると見慣れた校門が見えてきた。毎日通っている学校だ。毎日が暇でしょうがないぐらいつまらない学校だ。友達が居ないわけではない、ただつまらなかった。


見慣れた校舎。

見慣れた靴箱。

見慣れた階段。

見慣れた廊下。

見慣れたクラス。

見慣れた友達。


全てが飽きていた。飽き性なのも悪い癖だ。見慣れた机に座りゆっくりしていると

「おいっす!元気ないなー」

聞き慣れた声が聞こえてきた。友達の彰吾だ。

「おはよー、お前は朝から元気だな」

正直、朝から友達と絡むのはめんどくさい。朝は静かに過ごしたい人なのだ。

「弘樹、知ってるか?今日がなんの日か」

そんなこと知るか

どうせ好きな女優の誕生日とかだろ?

めどくさいな

「いや、分からないな」

「お前、知らないのか?嘘だろー

あり得ないだろ」

彰吾は馬鹿にするように笑っている。

「なんなんだよ、教えろよ!」

気になった事は早く知りたいんだ。

「そう、怒んなって今日は

日本って国から新日本にかわって丁度

100年目なんだって」

あーそう言えば

歴史の授業で習ったような。

「それがどうかしたのかよ」

興味がなかった。

「興味0だろ?」

「うん」

顔を見合って笑った所で

聞き慣れた先生の足音が聞こえてきた

その音にみんな気付いたのか

ぞろぞろと席に付きだす。


ガラガラッ

見慣れた顔が入ってきた。


「よーし、朝礼するぞー」

「起立!」

ルーム長の一言でみんなが立ち出す。

「気をつけ!礼!」

『おはようございます!』

「はーい、おはよー」

このやり取りには飽き飽きとしていた。

「今日は知ってるという人も居ると思うが新日本になって丁度100年目だ、今から政府から全国の高校生に向けて

放送が流れるぞー」

さすが、100年目やる事が

凄いなと感心していた。


ピンポンパンポーン

《全国の高校生、おはようございます。私は新日本になってからの二代目の総理、田中勇太です。今日は記念すべき100年目です。100年目だから

なにかすごい事をやろうと思っていました。今の新日本は人口が増え続けています。優秀な人材だけならまだしも

優秀ではない方まで増えています。

今後の新日本を支えて行くのはあなた達なのです。

だから、政府は考えました。

人口を減らそうと。

全国の高校生に人を殺してもよい

権利を与えます。ただし、クラスの友達だけに反映されます。

なので、クラスの友達を

最低5人殺して下さい。クラスの人数が三人になった時点で終了です。


五人殺せなかった生徒に関しては

政府が殺しますのでご了承下さい。


では、3日間時間をあげますので

頑張って下さい。


それでは、新日本万歳!》


わけの分からない事になった。

クラスが騒ぎだした。

黙らせるかのように先生が口を開いた


「おーい、そうゆう事だから

お前ら頑張れよー、五人だからな」

なにいってんだこいつ?

正気か?

ルーム長がすぐさま口を開いた。

「先生!こんなのあり得ません!どうにかして下さい!てか、本当なんですか?」

先生が生徒の質問に淡々と答えていた

「政府が決めた事なんだ。

地方の公務員がどうこう出来る問題じゃないんだよ、まぁとにかく頑張れや」

「えっ、、意味が分かりません!」

ルーム長が混乱しているのを見た

クラスの奴らがさっきより騒ぎだした

「じゃあ朝礼おわるぞー」

先生はいつも通りに終わらせていく。

「やばい事になったな、、」

そんな事を考えていると彰吾が

「どうするんだ、お前を殺そうかな~」

こんな状況でへんな冗談を言わないで欲しい。

「やめろよ」

「冗談だよ」

彰吾はいつも通り笑っていた。


彰吾の笑顔を見るのは嫌いではなかった。落ち込んでる時に彰吾の笑顔をみるとなんか落ち着いた。

彰吾とは、小学生の時からの友人だった。親友だった。


彰吾の笑顔を見る事は

もうないのに、、、


5月24日


蒸し暑い日だ。


僕は人を殺した。

少なくとも15人は殺している。

それで僕が生きれるのだと思うと

なんてことなかった。


あの日政府が決めた事で

全国の高校生の数が三分の一に減ったとニュースで放送しているのを見た。


あの日から

母は帰ってこない。


狂った高校生に殺されたようだ。

父はショックで自殺した。


だが、寂しくはない。

もう、僕は狂っている。


政府の政策でなぜ高校生が

こんな目に合わないといけないのだろか。

そう考えるのもめんどくさい。


僕は彰吾を殺した。

彰吾は最後まで笑っていた。

あの笑顔を思い出すだけで

頭が潰れるかのように

痛い。


政府の政策は成功したらしく

生きている高校生には働かずとも暮らしていけるぐらいのお金が配られた。


家には札束がそこらへんに

散らばっていた。

使っても使っても減らない。


5月30日


僕は手紙を書いている。

手紙っていうか。

遺書?今から死ぬからね。






新日本のマニュフェスト


最大の政策

人口削減政策。

対象者、全国の高校生。

期間 、3日間。

目的 、高校生同士に殺し合いをさせ

人口を減らすこと。

自殺者を増やすこと。


上記が成功したら

100年ごとに開催することにする。





読んでくださってありがとうございます!


「読まれる日常と、読む非日常。」

の方も、よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 手記のような形で、状況の説明と主人公の心の声がバランス良く書き込まれていてとても読みやすかったです。 [一言] 『新日本』という耳慣れない名称と『人口を減らす』手段が不気味に組み合わさって…
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