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女神伝説  作者: Sugary
第三章
33/127

9 意外な一面 <2>

 それから数時間、あたし達はルーフィンのあとを追いながら、辺りを見回していた。

 目に映るものは全て、誰一人として足を踏み入れてない場所だと認識させる。コケの生えた木々も、腐敗した枯れ葉が混じった土も、生い茂った草や、所々 見せる荒い岩も、全て自然のままだった。どこを見ても、人工的なものは何一つ見当たらない。

 時折、姿を現す小動物がいたが、それらも野生のもので、ある一定の距離まで近づけば、警戒して すぐに逃げていった。それは、人に接していない証拠でもあり、近くに人がいないという事でもあるだろう。

 そんな中で、唯一、違うものを感じるとすれば、例の視線だけだった。しかし、姿は見えない。見る力が不十分な為、見ようとしているけど見えないのか、それとも心のどこかで見えないで欲しいと願っているのか、それは自分でもよく分からなかった。けれど、例え今、妖精の姿が見えたとしても、ネオスと一緒にいる以上、喋るわけにもいかないのが現状だ。──ならば、このまま見えないほうがいいと思ってしまう。見えなければ、無意識のうちに話しかける心配もないからだ。

 そう考えると、あたしは、できるだけ妖精のことを考えないようにした。


 何の変化もない 〝自然〟 は、時間が経つにつれて、ちょっとした疑問を 確信にも近い気持ちに変えさせる。〝本当に、こんな森の中に彼女がいるのかな…?〟 という疑問から、〝いるわけない〟 という気持ちに、だ。それが、当然のことだと言えば当然の事だろうが、だからといって、この森を捜索しないわけにもいかない。

 日が傾き始めて村に引き返す途中、あたしはネオスに提案した。

 明日は、ルーフィンと二人でこの森を探す、と。

 もちろん、即行で反対された。黒風に狙われているあたしを、一人で行かせるなんて…というのが、その理由なのだが、あたしとしては、絶対に、一人で行きたかった。なぜなら、あの視線が、間違いなく妖精のものだとしたら、彼女の存在を聞き出せるかも…と思ったからだ。それができるのは、ネオスでも、ラディでもイオータでもない。このあたししかいないのだ。

 ──とはいっても、そんなこと、まともに主張できるはずもなく…あたしは違う理由を言うしかなかった。そして、〝いるわけない〟 と思うような場所を探すのに、三人も必要ないんじゃないかと言うと、その考えには、同意する部分があったらしく、最終的には、みんなで、〝だれが行くのか〟 というのを、決めようという事になった。


 一時間ほどして、空に月や星が現れ始める頃、あたしたちは、ジーネスの家の近くまで戻って来ていた。

「ネオス、あたしここで待ってるから…さ。イオータ、呼んできてくれるかな?」

「え…?」

 そう言って立ち止まったあたしに、一瞬、わけが分からないといった顔をしたネオスだったが、あたしが指差した 〝ここ〟 を改めて見渡すと、なんとなく、察したようだった。

「──あ、ひょっとして、昨日もここで?」

「う…ん、まぁね」

「そっか…。もしよかったら、僕が付き合ってもいいけど…?」

「あ、ありがと。でも、それはムリよ。あいつじゃないと──」

 と、そこまで言いかけて、ハッとした。

「あ…いや、その…ネオスだと、エラくなったらすぐ甘えちゃいそうだしさ…。あいつだったら、こう、なんて言うのかな…ムカつくことを言ってくるから、意地でも走り続けるっていうか…」

「…そっか…そうだね。ダイエットの為なら、それは大事なことかも」

「──でしょ? やっぱり、続けないと、ね…」

「うん。──それに、黒風に襲われる危険性を考えたら、イオータといるほうが安全だしね」

「え…やだ…あたしそんなつもりは──」

「分かってるよ。これは、あくまでも、僕 個人の意見だからさ」

 そう言って、ネオスは 〝気にしないで〟 とばかりに、笑顔を向けた。

「ネオス…」

 笑ってるけど、傷つけちゃったわよね…きっと?

 戦術のことを隠す為とはいえ、あんな理由、ネオスならウソだって すぐに見抜くはずだもの。例え、本来の目的に気付かなくても、〝黒風から守れるのはイオータだけだ〟 というのが理由だと思うのは当然のことだろう…。

 本当に、そんなつもりはなかったんだけどなぁ…。

「──だけど、大丈夫? 一旦、家に戻ってからイオータとここに来たほうが安全なんじゃないかな…?」

「あ…うん。大丈夫よ。そんな、一時間も二時間も一人でいるわけじゃないしさ。ルーフィンだっていてくれるもの」

「そう…?」

「うん、もちろん」

「う~ん…でもなぁ…」

 たった数分でも、一人にするのが心配でしょうがないのか、ネオスは、一旦 家に戻る為の理由を考えている様子だった。

「あ、じゃぁ、こうしない? イオータが来た時、あたしが無事だったら、ルーフィンを帰すっていうの」

 冗談交じりにそう言うと、ネオスは困ったように笑いながらも、〝分かったよ〟 と言って、イオータを呼びに行ってくれた。

 心配してくれるのはありがたいけど、心配しすぎだわ、ネオス…。

『それが、彼の良い所でもありますけど…?』

 ネオスの姿が見えなくなるや否や、足元のルーフィンが話しかけてきた。

「あ…ぁ、まぁね。でも、ほんの数分よ?」

『そうですけど、狙われている人にとっては、その数分が命取りになる場合が多いんです。それを知っていれば、ネオスじゃなくても、〝過ぎる〟 ほどの、心配をするのが当然だと思いますが…?』

「……ねぇ?」

『はい…?』

「ひょっとして、言う事 聞かなかったあたしを責めてる…?」

『いえ…別に、そういうわけでは…。ただ、ネオスの気持ちもよく分かるので…』

「それだけ?」

『はい』

「ほんとにぃ?」

『ええ』

「でも、ちょっとは責めてるでしょ?」

『…ルフェラ?』

「なに?」

『…くどいです』

「はは…。分かってるわよ。冗談だって」

 その場に座り込んで、ルーフィンの頭をなでると、彼の溜め息が伝わってきた。

『でも、万が一、その数分の間に、襲われたらどうするつもりですか? 私は何も出来ませんよ?』

「あ…うん…まぁ、その時は、布でも被るわ」

『布?』

「そっ。イオータが持ってろって言った布。──これよ」

 あたしはそう言うと、腰ひもで落ちないように抑えていた あの銀色の布をルーフィンの目の前に差し出した。

『これは…?』

「最初に黒風に襲われた時、イオータに被せられた布よ。あの時さ、追い払った時に使った短剣もこの布も、銀色の粉のようなもので光ってたのよね…」

『銀色の…?』

 ルーフィンは、少々驚いたように繰り返した。

「あ、あれ? 言ってなかったっけ?」

『え、ええ。聞いていませんが…』

「あ…ごめん、そうなのよ。この布が、全体的に光ってて、黒風をはじいてたの。──これ、彼と一緒に旅をしてた人が残してくれた物なんだって」

『残して…くれた物…?』

「うん」

『本当に、そう言ったのですか?』

「う、うん」

『それはつまり──』

「亡くなったって事でしょうね」

 当たり前のことを当たり前のように言ったのだが、ルーフィンは 〝まさか…〟 と呟いた。

「だって、〝絶対自分が守るって誓ったのに…。あの時、オレが、あんなケガさえしなければ…〟 って言ってたのよ。それって、やっぱり、守れなかった…つまり、亡くなったって事でしょ? ──やだ、どうしたのよ? そんなに驚いて…」

『あ…ぁ…いえ…。そんなはずは…と思ったので…』

「そんなはず…?」

 意味不明な返答に、あたしはその言葉を繰り返した。

『あ…い、いえ。何でも、ないです。そんなことがあったのだという意味で…』

「ルーフィン?」

『──そ、それで…?』

「え…?」

『どうして、そんな大事なものをルフェラが…?』

 いつものルーフィンの態度に戻っていたが、敢えて、そう努めているようにも見えた。これ以上、あたしからのツッコミができないように、わざと話をそらしたと言うか、先に進めたというか…そんな不自然さが感じられた。

 ──が、頑固なルーフィンが先に進めた以上、話を元に戻すことは不可能だろう。〝隠そう〟 としているなら、尚更のこと。

 仕方なく、あたしも話を先に進めることにした。

「──話を聞く限り、やっぱり、特別な力が宿ってるみたいなのよ。あの銀色の粉のようなものが、そうらしいの。いろんなものから守ってくれるから、〝この件が終わるまで持ってろ〟 って、渡されちゃって…」

『そうでしたか』

「うん。どうやって身を守るかは分からないけど、被る以外には使い道がなさそうだし。ルーフィンがイオータを呼んでくるだけの間なら、なんとか、もちそうじゃない?」

『もちそう…って、また、随分と簡単に考えてますね…?』

「そう?」

『襲われる心配、ほとんどしてないでしょう、ルフェラ?』

「あは…バレた? だって、ここ数日、何にもなかったじゃない?」

『それはそうですけど…。だからって、今、この時が襲われないとは──』

「そうそう、銀色のものっていったらさぁ──」

『聞いて…いませんね…?』

「あいつ、月の光を借りたのよね」

『月の光…?』

「うん。こうやってさ…」

 昨日の夜、イオータが月の光を借りたと言った時のように、その場で立ち上がると、あたしは腕を上げ、手の平を月に向けた。そして、グッと手を握り、今度は手の平の中のものを飛ばすように、息を吹きかけた。

 ──が、もちろん、何も起こらなければ、何も見えなかった。

「はは…当たり前よね。あたしの潜在する力も借りたなんて言ってたけど、そんな実感、まったくないし…」

『潜在する─』

 と、言いかけた途端、言葉が途切れた。

「ル、ルーフィン…?」

 咄嗟に下を向くが、ルーフィンは、既にあたしの足から離れていた。

「ルーフィン、どこに──」

 〝どこに行くのよ?〟 と続けようとした時、彼の行く先には一人の男が立っていた。

 ルーフィンが挨拶するように一旦こちらを振り向いたのち、再びジーネスの家のほうに歩き出すと、入れ替わるように、その男が歩を進めた。

「あっぶねーなぁ…」

「え…?」

「独り言が多いとは きーてたけど、ここまでとは…。かなりヤバイぜ、あんた?」

「イ…オータ!」

「ネオスが心配するのも分かるわ…マジで」

「なっ…」

「ま、そんなことはどーでもいいか。それにしても、そー、焦んなよ。じきに、自分の力も分かってくっから。オレが月の光を借りたこと、信じてんだろ?」

「…………」

「──じゃなけりゃ、マネなんかしねーよな?」

「い…いちいち、ムカつくわね…あんたの言い方って…」

「そうか?」

「そうよ!!」

「だって、おもしれーんだもん」

「なにが!?」

「…あんたの反応」

 〝当たり前だろ?〟 という口調だった。

 明らかに、バカにされてる…。

 ぶちキレたい気持ちは山々だったが、そんなことを言われたら、抑えるしかないじゃないのよ…。

「──それで、今日の収穫はあったのか?」

 今にも出てきそうな言葉を飲み込んで黙っていると、今度は まともな質問が投げかけられた。

「…ネオスから…聞かなかったの?」

「ああ。オレの顔見るなり、早く行ってくれ…って言うからよ。聞くヒマなんか なかったさ」

「あぁ…そう」

 そう言われたら、そうよね。たった数分なのに、一人にするのを渋ってたもの…。

「──あたしのほうは、特に、何もなかったわよ。そっちは?」

「同じく、だな」

「そぅ…」

「それにしてもよ、やっぱ、人がいると疲れんなぁー。それとな~く、首筋 見なきゃなんねーんだぜ? しかも、見えねーと、会話もしなきゃんねーし…」

「まぁね…」

「でも、明日は森の中だから、気分的にラクだな…」

 その言葉は、ほとんど独り言に近かった。

「あ…ねぇ…」

「なんだ?」

「明日…さ、もう一回、森に行ってみたいんだけど…」

「なに!?」

「だから、もう一回、森に─」

「なんで? 森の方がラクだからか?」

「失礼ね、あんたじゃないのよ!?」

「それはまた、失礼なヤツだな」

「なに言ってんのよ? さっき、自分でそう言ったんじゃない」

「まぁな。──で、なんでなんだ?」

「なんで…って…」

「気になることでもあったか?」

「え…べ、別に…そういう…わけでもない…けどさ…」

「ふ~ん…。まぁ、どうしてもっつーなら、代わってやってもいーけど──」

「ほんとに!?」

「ああ」

「じゃぁ、ネオスやラディを説得してくれる?」

「は…? なんで、そーなる?」

「だって、反対されたもの」

「誰に…?」

「だから、ネオスによ」

「──ラディは?」

「これから…だけど…。多分、絶対って言っていいほど、反対するから──」

「なんだそれ? 探す場所を交代するだけだろ? なんで、反対すんだよ?」

「だ、だから…それは…あたしがルーフィンと二人で森を探したいって言ったから──」

「はぁ!?」

 言葉を交わすたび、イオータの表情が険しくなっていた。

「場所の交代だけじゃねーのか?」

「う…ん、まぁ…」

「おまっ…それはムリだろ!?」

 ネオスと同様、即答だった。

「………や、やっぱり?」

「──ったりめーだ。あんた、狙われてんだぜ? それ分かってんのかよ!?」

「わ、分かってるわよ…」

「じゃぁ、なんでネオスと行動しねーんだよ? ──あ、ひょとして、ネオスと一緒なのがヤなのか?」

「そんなわけないでしょ! ラディやあんたより、全然いいわよ!!」

「おぉ!? こりゃ、また、グサッとくる言葉。──いやいや、そうじゃなくてぇ…。フツーは、一人で行動できねーもんだろ、狙われてたら」

「そ…ぅだけどさ。〝近いうちに〟 って言ってた割には、何にもなかったじゃない、ここ数日」

「だからってなぁ…」

「それに、ルーフィンだっているし──」

「ばぁ~か。狼一匹に、何ができるってんだ」

「そんなこと言ったら、ネオスだって同じじゃない。もともと、あんたしか出来ないことなんだからさ。だけど、呼びに行くことは出来るでしょ?」

「は…!?」

「万が一、襲われたら、あんたに貸してもらった この布を被るわよ。その間に、黒風に太刀打ちできるあんたを、ルーフィンに呼びに行ってもらう。それくらいはできるんじゃないかってことよ」

 あまりにも、安全性に欠けた意見だと思ったのか──いや、実際、欠けてると、自分でも思うけど──イオータは 〝なに言ってんだ、こいつわ…〟 という思いを、あからさまに顔に出した。

「それにさ、今日一日歩いて、ネオスも思った事なんだけど…人がいる気配っていうか、状況があまりにもなさ過ぎるのよね…。あんたは、そう思わなかった?」

「あ…ぁ、まぁ…それはな──」

「──でしょ!? そんな場所に、三人も必要ないと思うのよね」

「そんなことが理由なら、別にあんたじゃなくてもいーんじゃねーの? オレや、ラディやネオスの誰かが、ルーフィンと行けばいーだけの話しだろ?」

「そ、それは…」

 そう言われると、返す言葉もないんだけど…。

「まぁ…他に、それなりの理由があるなら別だけどな」

 別の理由…か。

 〝妖精と話しがしたいからよ〟 って言ったら、この男は信じるのだろうか?

 ──んな分けないよね? バカにされるのがオチだわ。それに、そんなこと言ったら、何も、あたしとルーフィンだけで行かなくてもいいわけだし…。

「お~い、きーてっかぁ?」

 黙っていたあたしの目の前で、イオータはワザとらしく手を振った。

「き、聞いてるわよ…」

「ふん、ならいいけどよ。──で、あんのか、それなりの理由が?」

「え…?」

「吐いちまえよ?」

 その口調は、あの時と同じだった。そう──

 〝あんた、時間のムダって言われたことねーか?〟

 ──と、言った時と同じ…。

 少なくとも、あたしが隠し事していることぐらい、見抜いてるだろう。

「ちょっとさ…確かめたいことがあるのよ」

「ほ~ぉ。何を?」

「それはちょっと…」

「言えねーってか?」

「う…ん」

「オレらが確かめるってーのは、ダメなのか?」

「……うん。これは、多分、あたしにしかできないことだと思うから…」

「ふ…ん」

 そう言うと、イオータは黙ってしまった。

 当然、〝あたしにしかできないこと〟 が何なのか、追求してくると思っていたのだが、しばらく何かを考えていたイオータは、諦めたように溜め息を付き、再び話し出した。

「まぁ…何があっても、絶対、自分とルーフィンとで行きたいてゆーんなら、しゃぁねーわな。オレやネオスが止められる立場じゃねーんだしよ」

「ほんとに…?」

「ああ。──けど、ラディは知らねーぜ?」

「え…どうしてよ? そこはあんたが説得してくれるんじゃないの?」

「何で、オレが?」

「だってさ、よく分かんないけど、あんたのこと、妙に気に入っちゃてるみたいだもの」

「だからって、オレが言って聞くかぁ?」

「そこはほら、あんたの腕の見せ所っていうかさ…。うま~く、丸め込んで──」

「おまえなぁ…。人を騙し屋みたいに言いやがって──」

「まぁまぁ、いいじゃないのよ。──という事で、よろしくね」

「お、おい──」

「さー、やるわよぉ~!!」

 ほとんど有無を言わせぬ状態のまま、イオータが持ってきた木刀を引っ掴むと、あたしは、それを勢いよく振り上げた。

 それから数十分間、あたし達は昨日と同じ光景と音の中で、気持ちいいぐらいの汗をかいた。

 〝早ければ、明日…自分の力と、この光が何かしら関係してるってーのに気付くかもしんねーぜ?〟

 練習が終わる頃、昨日のイオータの言葉が、ふと頭をよぎった。しかし、気付くどころか、何の変化も見られなかった為、あたしは、すぐに忘れてしまった。


 ジーネスの家に戻り、明日のことを切り出すと、案の定、ラディは猛反対した。

 一方、ネオスも最初は反対していたが、あたしの意志が変わらない事を悟ったのか、イオータの時と同様、〝そこまで言うのなら…〟 と、渋々ながらも承諾してくれた。

 そして、長い時間話し合い、〝少しでも危険を感じたらすぐに戻ってくること。そして、充分すぎるぐらい気を付けること〟 というのを条件に、ラディも何とか納得してくれた。もちろん、イオータの説得が功を奏したのは言うまでもない。

 しかし、この時の行動が、後にとんでもないことになろうとは、あたしは愚か、ここにいる者の誰もが、予想できなかったことだった…。

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