第33章 黒幕の堕天使
ジャック「ま…待ってくれ!これは不幸な事故なんだ!キャラベル船が海難事故で制御を失って止まれなかったんだ!」
イオリ「証拠は…?」
ジャック「俺の冒険者カードを見てくれ!この最低限しかない航海スキルを見ればわかるだろう!?」
尋問されたジャックの返しに笑いを堪えるイオリ…
イオリからしてみれば笑い話かもしれないが
彼の船に乗っていた2人からしてみれば冗談では済まされない話であり
隣の牢屋から怒りの声があがった。
マヤ「あ…あんた…そんなスキルで私達を船に乗せてたの!?」
エリシア「酷すぎます…私の方が航海スキル高いじゃないですか…!」
ジャック「ふはは!今さら後悔しても何にもならないぜ!」
イオリ「……」
あまりに酷いやり取りを見たイオリはジャックを殴りつけ
1度部屋を後にした
魔王軍の視点から見た仲間達は散々たるものであり
笑いの限界を越えた彼女は隣の部屋で吹き出していた。
イオリ「カズマサ…悪役って難しいんだね…」
カズマサ「変わろうか…?」
イオリ「うん…お願い…」
尋問を断念して選手交代するイオリ
変わりに入ってきた魔王はその手に魔剣を構え
その剣は炎を纏っていた。
カズマサ「さて…知ってる事を全て話して貰おうか…?」
ジャック「ふふふっ…いいぜ…俺はこの戦争を終わらせる鍵を持っているんだ!」
カズマサ「(何でそんな強気なんだよ!!)」
謎の強気発言で魔王すら笑いを堪えるのに必死になるジャックの話術
隣の部屋から覗いていたイオリは笑いすぎて腹筋が破壊されていたが
彼が持っていた情報と証拠写真は冗談抜きで戦争を終わらせるキーとなるものだった。
カズマサ「雷の国の内部に水の国の人間が入り込んで暴走させただと!?」
ジャック「不正選挙で無理矢理国政に入り込んだんだ…降ろしてくれたら証拠を見せるぜ!」
ジャックから提示された写真
そこには魔王軍のトモスケと同じモニターが写っており
それはマリーが選挙を操作していた事を裏づけていた。
とんでもない事実を知ったカズマサは、ジャック達をイオリに押しつけてトモスケのところへ駆け込み
事実確認を行った。
カズマサ「トモスケ!お前!いつの間に量産されたんだ!?」
トモスケ「量産?そんな事俺は知らんぞ?」
カズマサ「くそ…城のどこかに不正に使われたモニターが必ずあるはずだ…最近魔王軍のメンバーがフラワーとがいこつしか居ないのも既に乗っ取られている証拠だ!!」
魔王軍は既にマリーの支配下にある…
衝撃の事実に気づいたカズマサは必死にマザーとなっているモニターを探した。
転生前から探し物が苦手な彼はがいこつ兵を総動員して探索するも見つからず
数時間後
彼は最終手段を取る事となった。
カズマサ「頼む!モニターを一緒に探してくれ!」
ジャック「魔王が一般の冒険者に頭を下げるんじゃない!!」
盗賊のジャックに頭を下げる魔王
イオリも既に笑いすぎて正体を隠すのが困難になっており
最終的には解放を条件に
全員によるモニターの探索が始まった。
カズマサ「イオリ…悪いんだが側近の部屋を見てくれないか…勝手に荒らしたら可哀想でさ…」
イオリ「魔王の君が荒らすより勇者である私が荒らした方が遥かに可哀想だと思うんですけど…?」
カズマサ「ご…ごもっともな意見だ…」
イオリ「もしかして…側近のマリーとか言う堕天使に惚れてるの?」
カズマサ「え…?」
イオリ「まぁいいわ…こっちは私に任せて…こう見えても探し物は得意だから任せてよ!」
全員で探索する事数時間
ジャックは何の役にも立たなかったが
イオリがとんでもない場所から隠し部屋を発見する事となり
カズマサは彼女から呼び出された。
そこはマリーに対して気を使っていた彼には絶対に見つける事の出来ない場所であり
それはマリーの部屋を調べたイオリが
状況から推測した結果だった。




