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地球が舞台の話1

命の値段

作者: ひつじかい
掲載日:2019/05/28

 貴方は、幾らのお金を貰えれば、人を殺しますか?

 一億円?

 一千万円?

 百万円?

 十万円?

 一万円?

 千円?




「ねえ。夫を殺してよ。遺産の半分を分けてあげるから」


 その男には人妻の恋人……いや、金蔓(かねづる)が居た。

 彼女は、自由に出来る金が無くなって来たのか・単に夫が疎ましいのか、そんな事を口にする。


「本気か?」

「本気よ」


 冗談の可能性もあるので確認すると、女は本気だと答えた。


「ふ~ん。……良いぜ。丁度、欲しい車があったんだ」




 三ヶ月度。

 計画を練った二人は、実行に移した。

 女はアリバイを作り、その時間に男が夫を殺害する。

 勿論、事故に見せかけた。


「上手く行ったわね」

「ああ。大した事無かったな」


 マスコミは事故だと報道し、警察が疑っている素振りも無い。

 二人は祝杯を上げた。



 酔って良い気分になった頃、インターホンが鳴った。


「警察だ。開けなさい」


 彼等は、逮捕令状を手にやって来た。

 男の犯行は、防犯カメラにバッチリ映っていたのだ。




「被告人を死刑に処す」


 そして、男は裁判で死刑を言い渡された。

 当然控訴したが、結局、男は死刑になった。




「何でだよ?! 一人しか殺してねーだろうが! 嬲り殺した訳でもない! なのに、何で俺が死刑になるんだ!?」


 速やかに執行された死刑当日、男はそう喚いたが、それが部外者に漏れる事は無かった。






 もしも、必ず逮捕されて死刑になるとしたら、貴方は、幾らで人を殺しますか?

 但し、そのお金を使えるとは限りません。

勿論、女の方も有罪判決下ってますので。

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