日本の出版市場2020年
2020年紙+電子出版市場は1兆6168億円で2年連続プラス成長 ~ 出版科学研究所調べ
https://hon.jp/news/1.0/0/30504
日本の出版市場の統計が出ました。
2020年の紙+電子書籍の出版市場の売上は、1兆6168億円でした。
これは、2016年の紙+電子書籍の出版市場の売上が、1兆5000億円だったのに比べると、売上をのばしています。
長いこと出版不況といわれていましたが、どうやら、出版業界は好景気といえる状態になったようです。
それは、日本の電子書籍への移行がうまくいったことが大きいと思います。
2017年の漫画の単行本の電子書籍の売上が1711億円だったのに対して、
2020年の漫画の単行本の電子書籍の売上は3420億円に増えました。
2017年の活字本の電子書籍の売上が290億円だったのに対して、
2020年の活字本の電子書籍の売上が401億円と増えています。
2020年の紙の書籍は、漫画と活字本を合わせると、6661億円。
これを見ればわかるように、出版業界の好景気は漫画の電子書籍が主な原因と考えてよいでしょう。
出版社の編集者の年収が、大手出版社なら900万円から1000万円を超えることも常識として認知されるようになってきたようです。
編集者というのはそれだけ重要な仕事なのです。
心配なのは、雑誌です。
雑誌というのは、日本に400種類以上あるのですが、雑誌業界がうまくいってないのではないかと、おれは心配しています。
個人的には、ネットの雑誌読み放題サーヴィス「Dマガジン」の文字がもっと大きく鮮明になり、ネットで雑誌を読む環境がもっと快適になることを期待します。
雑誌文化というものは、非常に大きな影響力をもっている日本の大事な文化であり、週刊誌などの雑誌の運営をいまの時代に賢く行うことは、よく考えるべき重要な課題だと思います。
しかし、画像中心の雑誌を電子書籍に移行する方法は難しく、うまいやり方が生み出されればいいのになあとおれは考えます。
雑誌の売上は、2020年に5576億円あり、
書籍の売上と同じくらいあります。
雑誌というものは、漫画や活字本などの書籍と同じくらいに文化的価値の高い商品なのです。
賢い雑誌出版のやり方が構築できれば、日本の出版業界はうまくいくだろうなあと考えます。




