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6話 ---面会予約---
今まで、「だぁだぁ」とか、簡単な単語しか喋らなかった3歳児がいきなりちゃんと喋りだしたら驚くだろうが、そんなことはお構いなしである。
バーバラーヤは、よく受け止めてくれたなと感心するところではあるが。
「それではすぐ、父上に承認してもらいに行きましょう。」
ついでに今の『俺』の現状を問い質しに。
「それはできません。」
え?
「旦那様は今執務中であり、その間は緊急要件以外は取り次いでもらうことはできません。まず面会予約をした上で会うことになります。」
うへぇ、ややこしい。
「これは他家に対しても同様で、いきなり押しかける事は品格を疑われます。」
貴族マナーも要勉強だな。
「坊ちゃまが旦那様に面会を希望されています。執事長に取り次ぎをお願いします。」
「かしこまりました」
バーバラーヤが侍従に告げると、侍従はドアから出て行った。
ら、すぐに戻ってきた。早っ!どこで○ドアか?
「すぐに部屋へ来るようにとのことです。」