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オプティカルマジック  作者: 愉魅夢
劇場にお出かけ
78/613

3話 ---鏡演観劇---

幕が上がる。支配人の口上。

「では『侍従の鏡』始まりでございます。」


舞台は、僕が作らせたそのものを使っている。

役者には…魔力の繋がりはない。

全くの他人ではあるが、メイク等でよく似せている。通常、客席からは気が付かないレベルだ。

他人同士だが、動作のシンクロがすごい。

流石はプロだ。


客席からは、驚きと戸惑いの混じったビミョーな声が洩れてくる。


さて、ここから例のシーンだ。

役者の動きが『ぶれる』

客席が驚きと共に沈黙する。


[なんなのあれ?][鏡じゃないの]という声が漏れ聞こえてくる。


何度か『ぶれた』後、終幕。


客席は戸惑いの最中である。


「今回 演じてくれた俳優をご紹介いたします。」

幕が上がってゆく。

終演後には役者が挨拶するのが習わしらしい。

が、その際に幕が上がる事はないので、観客は戸惑っている。


「侍従:トーマス=ライアン」

侍従部屋(舞台)の扉があき、侍従が入ってくる。

そして舞台の端まで来てお辞儀をする。

もう一人の役者は、ちゃんとシンクロし、舞台奥で反対側へお辞儀をしている。

客席からの拍手に再びお辞儀をする。


「そして、侍従:フレデリック=ノーマン」


舞台奥から、向きを変えてこちらへ歩いてくる。

客席は驚きと共に沈黙する。

鏡[枠]をくぐり、舞台端まで来るとお辞儀をした。



大歓声と共に拍手で劇場は埋め尽くされた。

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