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5話 ---小言失敗---
なんとか無事、茶会も終わり…
「フィロルウェインや。今回のけ…」
「義母上様。これは今回おもたせした『ジュエリーキャンデー』と『シフォンケーキ』です。キャンデー瓶は職人に作らせた特注品ですが、間に合ってよかったです。ケーキは作成が間に合っていない事を聞き、独断で作りお持ちしました。…ご迷惑だったでしょうか…」
そんな目をされると叱れぬではないですか。
まあ、妾の寿命は縮んだが、それ以上の収穫はあったわね。
「いえ、たすかりましたゎ。でも、お茶会前に一声かけてほしかったと思いますゎ」
本当はすべて間に合っていて、妾を慌てさせるためにワザとに知らせなかった?
妾はこやつの手のひらで踊らされている?
いや問うのはよそう。
お茶会は大成功に終わったのですから。
しかしこうもポンポン次から次へと色々考えつくものですわねぇ。
ケーキや飴に色を付けるなど思い付きもしませんゎ
妾はルビーの様なキャンデーを口に入れる。
「これはミチゴかや?」




