4話 ---茶会終盤---
さあ、お茶会もお開きにしましょう。
幸いにも皆の物、『別の準備』も忘れてくれたことですし。
と
またしてもお子様二人して小さなワゴンを押してテケテケと歩いてくるではありませぬか。
「このたびのお茶会、楽しんでいただけましたでしょうか?」
まだなんかする気かや?
「今回は特別に義母上の命により、今日お出しした茶菓子をお包みいたしました。私共がこのようなお茶会を開けるのは、旦那様方が政務に励んで下さっているおかげです。屋敷に戻られたら、おもたせしたお菓子で旦那様をねぎらってあげてください。共にお茶してあげることで疲れも和らぐでしょう。」
ソンナメイ、ダシテナイヨー!!
「まあ、なんというお心遣い。痛みいりますわ。」
「流石は公爵夫人。妾達だけでなく各家の事もお気に留めていただけるなど。」
「あの甘味が、旦那様と共にいただけるなど、夢のようですわ」
「そんな大層なものでもありませんゎ。普段から感謝の気持ちを持ってはいても、それを形にすることでより一層伝わるというもの。そのお手伝いをちょっとしているだけですゎ。」
我ながらよくもまぁセリフがポンポン出る事出る事…
フィロルウェインめ。後で絞めちゃろか。




