11話 ---魔具型録---
「生活魔導具カタログ」
[教書にカタログ]って違和感ありまくりだけれど、僕自身、カタログは好きです。
おおっ!いろんな商品が用途別に掲載されている。
「チャッカ」の魔道具もある。その名も「チャッカ○ン」。そのまんまやんけ。
ストーブの傍にあったのでアリスに使ってもらったら、動作概要が『理解』出来た。
本来、火属性でないと動作原理は理解できないはずなのだが…。
さっきも、皆の魔法が理解できた事と言い「僕ってホントは全属性?」と疑いたくなる。
例の魔法焜炉を見てみよう。
おおっ、大小さまざまな焜炉がある。
ページトップには説明書きが。
「魔法焜炉の陣は古の魔導師が作り上げたもので、一般的に使用できるよう安全に かつ 少ない魔力で動作するように作られています。
使用する容器は、陶器、磁器、ガラス のみご使用ください。金物容器では陣が起動しません。
沸騰すれば保温モードに移行し魔力の続く限り、95度以上に保ち続けます。
陣の上に手をかざしても、手が熱くなることはなく、その場合、陣自身起動しません。」
なんという安全設計か。
古の魔導師、えらい!
ん?注釈?
「ただ、この陣の起こす魔法は、
外縁=何かの結界
内縁=何らかの発熱現象
ということは解っておりますが、解析出来ておりません。
したがって、陣自身、ここ数百年、改良・改変されることもなく使われています。」
そりゃそうだろう。この陣は光魔法陣だ。『光』属性にしか理解できな…
あれ?
僕は、『光』=『電磁波』の概念が理解できているが、この世界一般にはどうなんだろう?
狭義でいう『光』とは可視光、それも周りより明るい状態を言う。
紫外線、赤外線等は見えないので『光』の認識はないはずだ。
となるとこの世界の『光』属性では解析不可能。ということになる。
古の魔導師って何者だ?




