604/613
4話 ---酒宴開宴---
「ようこそ、我が酒宴へ。と、どなたかと思えばドゥーブル子爵ではございませんか。」
「こ、今回はお招きいただきありがとうございます。バッヘン侯爵。」
「そう恐縮なさらなくても。この場は無礼講。私の事は『ロス』とお呼びください。」
「は、はい。それでしたら私の事は『ライル』と呼んでください。」
リアス殿から一人連れてこられる話は聞いていたがドゥーブル子爵だったとは。
かなり緊張しておられるご様子。
「世話になりますロス殿」
「世話になるぞロス殿」
馬車にて陛下やルーフィン公と同行ならあたりまえであろうか。
「ようこそ陛下、公爵。さあ中へお入りください。」
そうだ。
歓迎酒は、桜の火酒漬けをお湯割りにしよう。
これならライル殿の緊張もほぐれるであろう。




