3話 ---帰馬車中---
「あなた。今日、イスカレルはモテモテでしたわよ。」
公爵廷について早々、公爵様に呼ばれた旦那様に、お茶会の様子を報告です。
「でもお父様。どのお方も今一つでしたわ。フィロルウェイン様がもう少し大きければ少しは違って見れましたのに。」
フィロルウェイン様は素晴らしいお方ですけれど、若すぎますからね。
フィロルウェイン様に釣り合う子。もう一人位、頑張っておくべきだったかしら。
「友達にね。ヨルーク君はお婿さん候補かって聞かれちゃった。」
そういう考えもあるわよね。
「お義姉さま。それは多分、そのお友達のごじょうだんだったのでしょう。そうみられてしまうということは、私がまだドゥーブル家の一いんとして周りに見られていないということ。私はもっとしょうじんしなければ。」
なんとまじめな子でしょう。貴方はちゃんと私の子ですよ。
「ヨルーク。周りにどう見られようと君はもうすでにドゥーブル家の子供だよ。焦らず着実に進んでいけばいい。」
「はい、お義父さま」
旦那様も同じ気持ちなのですね。
そうそう、これも報告しなければ。
「ヨルークは、ルーシフェル殿下やフィロルウェイン様やファルシオン様と友誼が結べたんですって。」
「はい、おそれれ多い事ではありましたが、殿下からのお申し出。有りがたくうけさせていただきました。」
素晴らしい事です。娘だけでなく義息子とも仲良くしていただけるなんて。
「ほう、それはすごい。実をいうと私もルーフィン閣下より愛称呼びを提案され受けて来たのだ。」
「あなた。それは素晴らしい事ですね」
「父上もすごい。」
「おめでとうございます。義父上」
私のお茶会主家だけでなく家族ぐるみで縁を持っていただくなどアマリアーヌ様、いえ、ルーフィン家には感謝しかありませんわ。




