6話 ---王妃内心---
「「この度はご招待いただき、ありがとうございます。」ミレニー様」「王妃様」
「来てくださったのですね。ポルボール婦人、バットルー様。バットルー様はあちらで他の御子たちと親交を深めてらっしゃい。」
「はい、王妃様。失礼いたします。」
ヒロ君ところに遊びに行ったタイミングでお見合い茶会の話を聞けたのは誠に僥倖でした。
やるなら派閥を超えて、ということで他の公爵夫人にも声をかけた所、皆より良い返事がいただけました。
ルルにはルゼちゃんがいるからお見合いは必要ないでしょうけど、これを機会に側近候補を見つけてくれないかしら。
ヒロ君なら喜んで引き受けてくれそうだけど10年も先になっちゃいますしね。
おや?ルルは令嬢団を引き連れていますね。
あれはルルの側室候補…ではないようですね。
子息たちのあからさまな攻勢がいやになった令嬢たちが、ルルを風よけに使っているようですわね。
…失敗したかしら。
子息たちは同年代の令嬢には目もくれずに成人令嬢に殺到していますね。
家からの指示でそうするように言われていたのかしら。
幼い子は知り合い同士で固まってしまってますしね。
「ミレニー様?」
「面白い試みでしたけれども、もう少し年齢層を分けるべきでしたね。」
「御意に。」
おや、ルルはヨルーク君と接触できたようですわね。
ちゃんと友誼が結べた様子ですね。やはりヒロちゃんを参加させて正解だったようですわ。
「ミレニー様。あちらでは子息同士、語らいが始まっておりますわ。」
成人令嬢に殺到していた一団の中で会話が始まっていましたわ。
令嬢に攻勢かけようにも逃げられてしまっては手持ち無沙汰になり、とりあえず話しかけてみたというところでしょうか。
ただ内容が『××嬢のここが可愛い』『○○夫人のここが色っぽい』とか紳士的ではありませんが。
とりあえず交流を持てたことで良しとしましょうか。




