10話 ---魔法辞典---
とりあえず、他の本も目を通しておこう。
「魔法辞典」
辞典だけあって、いろいろなことが音順に書かれているが、肝心の『魔力の本質』については皆無だ。
皆がやってくれた魔法名も詠唱と共に載っている。初級の分類になっている。
ラーヤの『ミテル』のみ中級だ。
光魔法も載っている…が、本当に光らすだけだな。
『ライト』『フラッシュ』『ビッグライト』『スモールライト』…
用途として、生活用ではなく軍用(閃光弾、照明弾、光信号)ととしての用途が多いようだ。
巻末の『属性別、職業適正一覧』にも
『光
聖職者:教会に入り『神聖属性』への転嫁修行を行ってください
兵士:通信兵、照明兵としての雇用があります』
とある。
2業種だけかよ。
追記として
『属性は一生変わることはありませんが、光属性のみ修行により神聖属性への昇華が可能です』
『光魔法は神聖魔法と似て非なるものなり』としておきながら『神聖属性への昇華が可能です』などと、都合よすぎだろ。
この辞書には神聖魔法が一つも載っていないと感じていたが
『神聖魔法
教会でのみ教えられる門外不出の魔法。それは王族にも教えられることはない。』
なるほど。よっぽど知られたくないらしい。




