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オプティカルマジック  作者: 愉魅夢
もうすぐ年が変わります。
559/613

8話 ---童集会所---

「おう、デルじゃねーか。どうしたんだい。もしかして屋敷オン出されたか?」

「ガッキ兄さん、違いますよ。年末で家に帰る際に、主様がお土産持たせてくださったので御裾分けに来たんですよ。」

「そうかい。で何を持ってきてくれたんだい。……小石?」

「違いますよ。これは『コンペイトウ』っていう砂糖でできたお菓子ですよ。」

「砂糖だと! お前さん所の主様って気前がいいじゃねーか。おい、タイシ。後でこれもみんなに配ってやってくれ。」

「あと、母も同じ屋敷に雇われる事になりまして、新年には御屋敷に引っ越すことになったんです。」

「おーそれはめでてぇ事じゃねーか。いい事ってのは続くもんかねぇ。実はよう、俺も雇われ先が決まったんだ。」

「それはおめでとうございます。」

「とはいっても下働きだがな。」

「で、どこなんです。」

「『エチゴヤ』っていう大店オオダナだよ。なんでも、店舗拡張のため人手が欲しいって事だ。ほんと俺は運がいいぜ。この話を真っ先に聞けて雇ってもらえるよう話ができたんだから。」

「『運も実力のうち』ですよ」

「なんでぃそれは?」

「主様が言われている諺の一つですよ。『幸運を引き寄せたのはそこに至るまで努力を続けた結果だと。だからその幸運はあなたの実力のうちの一つである』と」

「お前さんとこの主様ってのはいい事言うじゃねーか。運も実力…か。ありがとう。」

「なんでお礼なんか?…」

「…ちょっと顔寄せろや…」


「……周りには言ってないが俺は少々不安だったんだ。あんな大店に下働きとはいえ雇ってもらえるなんてな。最初は喜んでいたけどよう、情けない話、時間がたつにつれてびびっちまってたんだ。しかしデルの話で自信が付いた。だから…ありがとな。」

「…兄さん…」

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