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オプティカルマジック  作者: 愉魅夢
もうすぐ年が変わります。
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5話 ---良向変化---

「改めて、デルート。お帰りなさい。先の話、聞いていましたね。」

「はい。母さんを召し抱えていただけてうれしいです。」


母の雇用を喜んでくれる息子が輝いて見えます。

その見た目…というよりは魔力的な何か……


「デルート。御屋敷で何かありましたか?」

「『何か』とは?」

「デルートの様子から御屋敷で良くされているのがわかります。バーバラーヤ様からの評価も申し分ないようですし。ですがそれ以外ない何か良いことがあったのではと感じたもので。」


違和感。

けっして悪いものではなく良い方の…


「…はい…実は…僕の属性が…フィロルウェイン様にばれてしまいまして。」

「っ!」


世間一般では『光』は蔑まれています。

貴族界ではそれほどひどくはありませんが、それでも屋敷内で働いているのは平民です。

そんな中での生活は本来地獄となるでしょう。

ですから今まで必死に隠し通してきたはずでは…


「フィロルウェイン様は僕の属性を元々承知で召し抱ていただいていたのです。そしてフィロルウェイン様はこうもおっしゃられました。

『この部屋では(光を)蔑む者はおりません。もしもの時は僕が守ります。』

と。ですから、僕は思ったのです。『この方に誠心誠意尽くそう』と。」


今日初めてお目にかかったフィロルウェイン様は、まだ幼子です。

デルートが言っている事が真実ならば、かの方はすでに『主』としての風格を備えていることになります。

先の契約の口上から年齢以上の教養がある事はわかりましたが、これほどとは…


いえ、バーバラーヤ様がお仕えしているのです。

この方ならどんな者であろうと一流に育て上げられます。

ましてや資質を持った者などはその上を行ってもおかしくありません。


「部屋の先輩方からは仕事以外にもいろんな属性の魔法も教えてもらっています。さすがに発動までには至っていませんが、これだけはできるようになりました。『チャッカ』<パチン>」


フィンガースナップとともにデルートの指先に…火?

光属性が火魔法?


「これを…どうやって?」


確かにデルートは『光』だったはず。


「いえ…練習したら出来た…としか…」


何か歯切れが悪いですね。

部屋に秘密がありそうな…

母を安心させようと。いえ、できる事を自慢したかったからかもしれませんが、言い訳にしどろもどろではまだまだ指導の必要がありますね。


とはいえ、デルートの変化は、属性についての心配事がなくなった事に起因しているようですね。

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