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1話 ---年末恒例---
「ヒロ君、今年も手伝ってくれてありがとね。」
昨年同様、セレスの実家の年末お手伝いだ。
「ラーヤさんもありがとね。厨房がいつもの倍、奇麗になったよ。」
今年はラーヤの目を盗むことは出来ず、結局ついて来たのだった。
「デルート君だっけか。男手があって助かったよ。そっちの兄さんもね。」
デルートもこの後、母親の元に送り届けることになっているので同行している。
今回は護衛としてヴィナ兄さんが 平民服で同行してくれている。
最近はオル兄さんも部下に任せる事を覚えたようで、僕の護衛として前面に出てくることは少なくなった。
決して姫百合騎士団との交流にかまけているわけでは無い事をここで強く言っておこう。




