3話 ---異母弟転---
このデザート『プリン』というらしい。
食べようとすると、ヒロ兄が手を合わせたぞ
「いただきま~す」
なんかわからないが、ハルも真似をする
「いららきまぁす」
なんか偉くなった気分だ。
食べてみるとすごくおいしい。
あっという間に食べちゃった。
もっと食べたい。食べたい。食べた~い。
「母上にあげる分と一緒にハルの分も入れてあるよ。後で部屋に帰ったら一緒に食べたらいい。」
まだあるんなら今食べたい。
「今、食べちゃうと後で母上と食べる分がなくなっちゃうぞ」
母上とも食べたいけど、今食べたい。
「我慢して、部屋に持って帰ると、母上が褒めてくれるぞ。」
母上に褒められたいけど……でも…
「それに……母上と一緒に食べると。もっとおいしく食べれると思うな~」
本当?美味しくなるの?
「それを確かめるために、母上に持って帰るのだよ。」
ハル、がまんする。
あとでヒロ兄に聞いたんだけど「いただきま~す」って、作ってくれた人、食べ物に『感謝』をする言葉なんだって。
『感謝』ってなんだろう。
ヒロ兄は
「解らなくてもいいから、食べる前にやってみなさい。『賢い』ね。と褒めてもらえるよ。」
『感謝』も『賢い』も解らないけど、偉くなった気分になるので、今度やってみよう。




