4話 ---打上饗宴---
「フィロルウェイン様の専属ってすごいわね。みんな注目の的よ。
それに成人式済ましているアンタまで服貰っちゃってさ。」
成人式後の打ち上げだ。
あっちでは双子侍従が侍女たちに囲まれてる。
はたから見ればハーレムウハウハなんだろうけど、あの娘ら、肉食獣の目をしてるよ。
あいつら、大丈夫か?
アタイとガーリィは、侍女仲間から詰め寄られている。
「その服って何?そんないい服もらえるんなら、私も専属になりたいよ~。」
「そーだ!そーだ!普段もいいもの食べてるって聞いたぞ。うらやまけしからん!」
「ホントはアンタら恨み殺したいところなんだけどね。」
「あんな事されると…ねぇ」
テーブルの上には
シフォンケーキやパウンドケーキの山、山、山。
色とりどりの寒天デザートにヨーカン等もある。
テングサが安定供給できるようになってカンテンレシピが増えた。
(甘味好き夫人の来襲も増えた)
プリンがずらり。…1個だけバカデカイぞ。
そういえばヒロ様。『バケツDEプリンはロマンです。』って言ってたっけ。
あれ?、あの2個だけ丸いなぁ。…って!ててて!てっぺんピンク?!
『おっぱいプリンは男のロマンです。』
ヒロ様、やりすぎ。
気づいた子、キャーキャー言ってるよ。
エビや魚の刺身盛り。イカやタコもある。あれに手を出すのは勇気がいったっけ。
漁村出の子は眼の色が変わってるよ。
他にも、肉肉肉! 揚げ物揚げ物揚げ物!
見たこともない酒もある!
「今日のは全部、フィロルウェイン様の差しいれだそうよ!
シフォンケーキやプリンなんて、専属達を除けば、お貴族様しか食べたこともない逸品じゃない!
そんなもの食べさせてくれる、フィロルウェイン様に感謝よ!
その専属達を恨んでちゃ罰が当たるよ!
さあみんな。今日は、食べて飲んで喰らいまくるよ!」
「「「「「「「「「おーーーーー!!!」」」」」」」」」
そういえば、アタイがお下げしたあの服。着てる子いないなぁ。




