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2話 ---古着召上---
「良かったな、ガーリィ。おニューの服買ってもらえて。」
「でもベティの時はお古でしたよね。私はあのお古、譲ってもらう予定してましたのに。」
「いいって、いいって。あのお古はアタイの宝物さ。もう袖を通す事は出来ないけどね。」
たった1年だが胸が苦しくなってしまった。
『羨ましくない』って言えば嘘になるが、あの服はあれで、いい思い出さ。
-後日の事-
「ベティ。あなたのあのお古。他の子の成人式にあげたいので出してもらえますか?」
ラーヤ様からの要請だ。
思い出の品だが…
断ってもいんでしょうが…
でも、アタイのような子に受け継がれるんなら…




