1話 ---侯爵母子---
「今回はお招きいただきありがとうございます。ルーフィン公爵夫人」
「ようこそいらしてくださいました。バッヘン侯爵夫人。と、可愛い貴公子様」
「えいるーしぇる=ばっへんといいまふ。このたぶはおまえきいららきありとうごさいまふ。」
「まぁ。挨拶もお上手にできるようになりましたのねぇ。」
「御家のフィロルウェイン様、ファルシオン様に遊んでいただいたおかげですわ。」
何度かアマリちゃん所へは、息子のエイルを連れて訪れています。
その都度、フィロルウェイン様、ファルシオン様と遊んでもらうたびに息子が賢くなっているのを感じます。
「ははうえ。きょうも、ひろにぃはるにぃとあろんでいい?」
「ルーフィン公爵夫人。よろしいでしょうか?」
「エイルーシェル様。今日はフィロルウェインは別用がありますので、ファルシオンと遊んでいてくださいますか? 侍女長。エイルーシェル様をファルシオンの元へ案内してください。」
「畏まりました。エイルーシェル様。こちらへどうぞ。」
「わーい、はるにぃとなにひてあろぼう。」
案内されてゆく息子が見えなくなったところで、
「で、アマリちゃん。大事な話ってなんですの?」
「エイリちゃん。まずは落ち着いてくださいまし。中庭にお茶の用意がしてあります。そこでフィロルウェインも交えて話をしましょう。」
「フィロルウェイン様も交えるということは、昨日ルゼちゃんが言っていた事ですの?」
「そうですわ。」




