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３話　---王族父子---

「ルーシフェルよ。予の言いたいことが解るな。」

「はい、父上。今まで御心配をおかけして申し訳ありません。」

「『今まで』と言うからにはこれからは違うという事じゃな。何があった？」

「我は王子としての立場を使い、公爵家茶会への乱入を企てました。

しかしそんな我に対して公爵家長男は過分なるもてなしをなされました。

王子に対する対応ではなく、自分の大事な客としての対応です。

私はその者に人としての道、王族ととしての道を諭され、目が覚めました。

その者と友誼を交わすことで、真なる王子の自覚を持つことが出来たのです。父上。」

［報告の通りか。］

「解った。これから励めよ『ルル』」

「はい父上。で、折り入ってお願いが。」

「何じゃ。ルルにしてはえらくしおらしいではないか。」

「はい、じつは…。バッヘン侯爵家縁者のエドルーゼ＝トイナ嬢を調べていただきたく…。」

「ほほほ。変われば変わるものじゃのう。女とみれば突っこんでいったものが、先ず下調べからか。」

「それは言わないでください。父上、我は変わったのですから。」

「ウム、良い友と巡り会えたのぅ。その上良い伴侶が見つかれば言うことなしじゃ。」

「あくまでも『調べる』だけにしてください。王権振りかざしてごり押ししないでください。そんなことしたって判るとヒロに叱られる。」

「わかったわかった。下がってよいぞルル」

「『歴史は繰り返す』か。のうリアスよ。」

「御意に。」