3話 ---修授結果---
まず、ハルだ。
「ハルが纏っているのは緑の風の鎧だ。」
…
…無理でした。
「誰にでも得手、不得手はある。防御強化、筋力強化ができるだけでもすごいもんじゃ。」
今度、風の騎士物語を探してみよう。
えっ僕ですか?
無問題です。
『子供だまし』も使いウル姉さんを翻弄しちゃいました。
「ヌシは相変わらず規格外じゃのう。」
話を聞いていた風属性団員さんたち orz
[俺もウルちゃんの尻さわりてぇー]
という心の声も聞こえましたが、これは無視です。
これは模擬戦勝者の特権です。
双子兄弟は苦戦していました。
『空気抵抗ゼロ』が理解できないらしい。
よし、毎度のイメージ戦略だ。
「二人は風の双子です。風の中では自由にふるまえます。それは二人が起こす風でも同じです。」
速度は上がりました。成功です。
が、エル姉さんは余裕で対応しています。
それはそうです。
まだ二人の剣術は騎士団の見習いレベルには至っていません。
エル姉さんも当団トップレベルの一人です。
速度強化されたぐらいでさばけないはずが…
一瞬、双子魔力が濃くなったと思ったら…瞬快移動?
二人の位置が入れ替わった?
そうこうしているうちに、二人が起こす風の輪の中で現れては消える二人の影。
〈〈ガキーン!〉〉
切りかかったところで二人は倒れてしまった。魔力切れだ。
「くぉらっー!ヒロー!ヌシ何をしたー!」
やべ!
師匠、お怒りモードだ。




