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オプティカルマジック  作者: 愉魅夢
再び、月市の日
155/613

9話 ---珈琲婦人---

「キャルフのおばちゃん。こんにちわ。」

「こんにちわ。ヒロ君ていったかね。ゴメンね今日はキャルフの実。持ってきてないんだよ。」


…ん?


「なんでも公爵様のご子息様。フィロルウェインって言ったかね。その使いの騎士様が来て、キャルフの実。全部買い取って下さったんだよ。」


お使い騎士さん。僕の名前を本名で伝えたな。

家を挙げての事業となるので身分を明かす必要があったとはいえ、名前のフオローはして欲しかったなぁ。


「それ、僕だよ。」

「へ?」

「フィロルウェインって僕の事だよ。」

「またまたぁ。おばちゃんをからかいいでないよ。」

「おばちゃん、その騎士ってこの紋章付けてませんでした?」


師匠に騎士バッジを見せてもらったおばちゃん。だんだん顔が青ざめていく。このままじゃまずいな。


「ストップ!ここに居るのは単なる騎士爵子息のヒロ君です。せっかく仲良くなったおばちゃんにかしこまれたりへりくだられたりすると僕、泣いちゃうな。」


ウルウルおメメの「どうするア○フル」作戦だが……少し落ち着いたか?



「ふぅ~。あたしゃ知らないうちにとんでもない方とお話ししていたんだね。心の臓に悪いよ。」

「こうして街中に出ている分には、普通に接してよ。おばちゃん。」


「ヒロよ。この御婦人か?キャルフの実を売ってくれたというのは。」

「えっ?ヒロ君にそう呼びかけるということは、この方は、ももももしかして、ココココココココ…」


おばちゃんが鶏になってしまった。

父上。もう少し空気呼んでください。

また青ざめちゃったじゃないですか。





「本当に、心の臓がいくつあっても足らないよ。」


空気読めない父でごめんなさい。

なんとか平常運転にまでこぎつけました。

うん。意外とこのおばちゃん。図太いぞ。



「おばちゃんところで、沢で育つホスラって知らない?」

「『サワサ』の事かい?えーと。これだよ。」


籠から取り出されてものは、沢わさびだった。

本わさび。ゲットだぜ。

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