2話 ---強化実演---
試しに、侍従二人に魔力変色を習得させようとしたが、できなかった。
ハルがそれを出来たのは、僕のイメージ付与というよりも、子供の柔軟性によるものだろうか。
「うむ。防御強化はこの二人には難しいという事じゃな。まあ良い。今日はヒロ達一緒に筋力強化術をしてみるかのぅ。オルソンこっちに来て手伝え」
呼ばれてきたのは、市で購入品を運んでくれた『平民(騎士兄さん)』だ。
顔は変わってないのに、騎士服だとかっこよくみえるなぁ。普通にイケメンだ。オル兄さんと呼んであげよう。
「まあ、やってみるのが一番じゃのぅ。オルソンは強化術を使わずに儂と腕相撲じゃ。
今回、師匠は緑の魔力を、纏わずに体内に循環させている。
勝負は一瞬で着いた。師匠の勝ちだ。
「ではオルソンも強化術を使って再試合じゃ。」
オル兄さんは赤の魔力を循環させ始めた。
今度は結構拮抗していたが、徐々に師匠が押され負けてしまった。
「素の力では負けるつもりはないのじゃが、火属性の者の筋力強化は他属性よりも一段上じゃな。」
う~む。強化術は魔力色に影響を受けるのかな?
「して、ヒロよ。この強化術、どう見る。」
いきなり丸投げですか?




