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プロローグ
世界が侵食されていく
私にはそう感じた…
落ちていく… 俺にはそう思った。実際に落ちているわけではないが…感覚的にといえばわかるだろうか。
気づけば彼は見知らぬ荒野にいた。何もない、ただ岩山や枯れ木ばかりの心が荒むような景色だ。
「どこだよ…此処は…」
辺りを見回しても先ほどいったとおりの景色ばかりで、特徴的なものは一つもなかった。
「クソがッ!…またかよ!」
彼は悪態をついた。まるで過去にも見知らぬ場所へ落とされたことがあったかのように
「此処にいても仕方がねぇ…か。」
そう言って彼はどこへともしらず歩き始めた。