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うさぎアドベンチャー  作者: A*
第二章 旅の癒し手
18/31

うさぎ、森に響く声を聞く(上)

 爽やかな風がそよぐ。


 木々を揺らしさわさわと音を立て、鳥たちの鳴き声と共にささやかな音楽を奏でた。木々の揺れる様が河原の水面に映り、時折魚が跳ねるのかぱしゃりと水の音と共にその像は揺らめく。


 ここは名も無い森のとある河原。背の高い木々が生い茂る森の中を幅20メートル弱の川が切り開いている。対岸にはちらほらと小鳥や小動物の姿が見受けられ、水を飲んだり水浴びをしたりしている。


 そういうわけで、私も水浴びに来たのである。


 もちろん魔法が使えるのでわざわざ川で体を洗う必要はないのだが、気分というやつだ。森を抜けた先のとある村に向かう途中で、流れる水の音が聞こえたので寄ってみた。なかなかいい風景だし、木々のざわめきや水の音が心地よい。命の洗濯ともいうし、たまにはいいだろう。


 とりあえず洗濯から始めよう。ローブ類を脱いで一旦軽装になる。この世界にやってきた時に着ていた、ローブを始めとする装備品は全部ゲーム中のノノが装備していた偉大なる遺物(アーティファクト)の類なので、ちょっとやそっとじゃ汚れないし傷ひとつ付かない。だが、流石に下着は装備品に含まれないため、この世界の普通のものだ。まあ本来ならばいろいろ洗濯したり手入れをしないといけないところを下着だけで済んでいるのだ。贅沢は言うまい。


 当然ながら、現在私の体は女性なので女性用下着を身に付けている。最初は抵抗があったが今はもう慣れたものだ。流石に近代の下着には及ばないまでも、それなりに発達した魔法技術のおかげか着ていて特に不都合はない。ブラジャーは確か近代の発明だったような気がするが、今付けている下着は結構それに近いようだ。おかげで体躯に対してやや大きめな私の胸もしっかり支えてくれている。ちなみに、ぱんつの方は獣人(セリオン)用に尻尾を通す穴が空いている。大体の獣人(セリオン)に対応した汎用的なもののため、穴は少々大きめである。あまり大きく動くといろいろ見えてはいけないものが見えそうだが、どうせ上にいろいろ着るので不都合はない。


 あまり丈夫なものではないので、力を入れすぎないように慎重に洗う。最初はよく分からなくてすぐダメにしてしまったが、今ではそれなりに慣れたものだ。とはいえよく体を動かすし、魔力を漲らせた際に若干ダメージを受けるのか、大分痛んできてしまっている。そろそろ買い換えないとダメかもしれない。


 洗った下着をその辺の木に吊るし、後は私自身を洗うのみだ。どうせ近くに人もいないのですぱっと裸になる。念の為、服と荷物には結界を張っておいて盗難を防止しておこう。


 しずしずと川に入ると、思っていたより水温は低くなかった。気温もそれなりに暖かいし、余程のことがなければ風邪を引くことはないだろう。気兼ねなく水浴びを始めることにする。


 うさぎは汗をかかず、体温調整を耳からの放熱に頼るそうだが、人間ほどではないにしても兎人(ホビット)も汗をかく。体が大きいために耳からの放熱では間に合わないのだろう。森の中を荷物を背負って結構歩いたために、それなりに汗をかいているし、土や埃で汚れている。水でさっさと洗い流そう。


 ぱしゃぱしゃと体に水を掛けて、汚れを流して行く。石鹸などはないので臭いは取れないかもしれない。とはいえこの世界の人々は消臭にそこまで気を使っていないので、私の体臭程度ならむしろ少ない方だろう。ケモノくさいのはもう仕方が無い。獣人(セリオン)なのだから当然だ。


 脇の下など関節周り、それにおっぱいの下など蒸れるところは洗っておく。人間ほど汗は出ないが皆無というほどでもない。それに全身が毛に覆われているので特に雑菌が繁殖しやすそうなイメージがある。実際はどうだか知らないが、洗える時に洗ってしまおう。同じ理由でその、デリケートなところも。ここに関してはノーコメント。


 兎人(ホビット)にとって大事な耳も、女性が髪を洗うが如く優しく洗い流す。ただ、動物の耳に水が入ると中耳炎になることがあるらしいので、獣人(セリオン)も同じとは限らないが、気をつけて洗う。


 そういえば、こんな感じで髪を洗うシャンプーのCMがあったような気がする。と言っても世代が違うはずなので、ネットで動画やパロディを見た限りだが。確か……。


「てもて、てもて、てもて〜」


 くしくしと耳を撫でながら歌ってみる。なんか違うな……。


「てもて……てもて……てもて〜」


 ……なんか楽しくなってきた。もう一方の耳に切り替える。


「てもて〜、てもて、てもて〜♫」


 よし乗ってきた!


「ても──」


──何者かの気配。


「…………」


 ……見られた?


 気配は後方の離れたところの茂みの中でじっと隠れ動かない。だがどうもはっきりしない。人のようでもあり、獣のようでもある。気が付くのが遅れたのはそのためだ。決して歌っていて油断したわけではない。ないんだったら。


 ともかく先程歌っているところを見ていたのなら生きては帰すまい。いや、生かすけどここで見たことは忘れてもらう。ゲーム中ではクエストぐらいにしか使えなかったが、この世界では好きに使える禁呪(タブー)というものがあるのだくっくっく。


 こちらの不穏な気配を察したのか向こうは身構えた。だがもう遅い。


「そこだっ! 《水流波(ウォーターブラスト)》ッ!」


 川の水が勢いよく飛び出し、茂みを直撃する。陸地で使う時とは異なり、近場に水があるので魔力の消費も少なめである。


──だが、手応えなし。


 茂みから影が飛び出し、森の中へ逃げて行く。


「あ、この待てっ!」


 しかしこちらは裸である。裸足どころか全裸で駆けるわけにはいかないのでぐっと堪えた。恥ずかしいところを見られた上にまんまと逃げられて口惜しいが、ここは逃がすしかない。


「……うーん」


 身のこなしから、どうやらただの人族(ヒューマノイド)では無いらしい。シルエットが人型ではなかった。かと言って獣人(セリオン)というわけでもなさそうだ。あそこまで人型から外れている獣人(セリオン)はぱっとは思いつかない。


 思いつくとしたらあと一つだが……もしそうだとすれば、私が白魔術師(ホワイト・メイジ)だと知って治療の依頼に来たのだろうか。治すのは訳がないが、厄介ごとになりそうな気がする。どちらにせよこの森で見かけたのだ。この先の村で情報を集められるだろう。


 あらかた体は洗ったし、出発しよう。魔法で温風を作り出し体を乾燥させる。ついでに軽くブラッシング。毛はそんなに長くないが、これを怠ると全身ボサボサになるのだ。


 そういえば干していた下着はどこにやったんだっけ……。


──ズタズタになった下着類がぬかるみに散乱している。


 ……どうやら先ほどの魔法に巻き込まれたらしい。


 全裸で呆然と立ち尽くしながら、そういえば単に女の裸を覗いていた可能性もあったか、と若干現実逃避してしまった。




 ◆  ◆  ◆





 予備の下着があったので、ノーパンノーブラという事態には陥らなかった。まあどうせローブを着るのだからそうしても気付かれないだろうが。


 森を抜け、村にたどり着くと真っ先に仕立屋に向かい、下着を購入することにした。修理すれば使えないことはないとは思うが、この際なので新調したい。まあそもそも私は裁縫ができないのだが。


「あんた冒険者だろ? それに女の子なんだから裁縫くらいできないと、嫁の貰い手がないよ?」


 新品のぱんつに兎人(ホビット)のしっぽ用の穴を作りつつ言う仕立屋の女主人。くせのある赤毛に、美人というよりは凛々しいという言葉が似合う顔立ちの彼女はカレンといった。


「今のところその予定はないの。予定ができたら考えるの」


 流石に男と恋愛するなんてゴメンである。ましてや結婚なんて。


「そんなこと言って、時が過ぎるのはあっという間だよ? 特にあんたは獣人(セリオン)なんだから、年取った時のことは早めに考えておかないとさ」


 ……確かに、獣人(セリオン)の寿命は短い。もしこの先この世界にやってきた原因が見つからず、元の世界に帰れなかったとしたら、そういうことも考えなくてはいけないのだろうか。


「…………」


「あー、うーん、そうね。冒険者してるくらいだし、その辺は覚悟の上か。でもやっぱり服の解れくらいは自分で直せるようにしないと大変だよ? 仕立屋がいつでもどこでもあるわけじゃないんだしさ」


 ちょっと考え込んでしまい、その様子に気を悪くしたと思ったのか話を変えてくれたカレンさん。今考えてもしょうがない。目的が達成できそうになかったら考えよう。


「考えておくの。旅がひと段落して落ち着いたら、どこかで裁縫でも習うの」


 どうにも居心地が悪いので他に話題を探して店内を見回す。そういえば、どうやら店にはカレンさん一人なようだが、従業員や旦那さんはいないのだろうか。そんなことを聞いてみる。


「……ああ、旦那か。ランスって言うんだけどさ……」


 まずい、地雷踏んだ?


「そんなに情けない顔をしないでおくれよ。ただちょっと……今はそう、病気なだけさ」


 ……ふむ、これはもしかして。


「それってもしかして、普通のお医者様じゃ治せない病気──」


 その言葉にぴくりと反応するカレンさん。


「──いや、呪いなの?」


「……知っていたのかい?」


 手を止め、その表情は若干青褪めている。


「村に来る途中、森の中で怪しい人影を見て……いや、あれは若干人の形からは外れていたの。あれ(・・)は自然には発生しない存在だから、もしかして近場の村が何か関係あるかと思ったけど……」


 まさか村に来て最初の店で関係者に出会うとは思わなかった。つくづく私は厄介ごとに関わる定めらしい。


「……お察しの通りさ」


 ふう、と何かを吐き出すようにため息をつくカレンさん。しばらく迷うように黙り込み、意を決したのかやがて口を開く。


獣化病(ゾアントロピー)──あんたが見たのは、獣と化したうちの旦那だよ」




 ◆  ◆  ◆




 獣化病(ゾアントロピー)。ファンタジーではお馴染みの、満月の夜に人が獣と化す呪いや病の総称である。獣化と言っても症状や原因は様々で、獣の如く理性を失う程度のこともあれば、まるっきり獣と区別がつかない姿になってしまうこともある。また、医療で治療できる病気であることもあれば、魔法の助けが必要な呪いであることもある。


 カレンさんの話を聞く限り、医療ではどうにもならない後者であるようだ。それならば私が力になれるかもしれない。詳しく話を聞いてみることにした。


「あいつは昔っから肝っ玉が小さくて、貧弱で、いつもわたしの後ろに隠れていたっけ……でもここぞという時には頼れる男でさ、わたしが野犬とか暴漢に襲われた時はすかさず前に出てきてくれるんだ。その時の顔がカッコ良くってさ、そんなことが何回かあっていつの間にか惚れ込んじゃってたんだよ。あたしは見るからにガサツだし、背は高いし、可愛くないし、仕立屋の娘だから裁縫だけは得意だったけど、嫁の貰い手がなくて見事に売れ残っちまってね。生涯独身かなと諦めてたんだけど、ある日突然店にあいつがやってきて……」


「あの、悪いんだけど旦那さんが獣化病(ゾアントロピー)に感染した経緯を先に話して欲しいの……」


 にやけながら頬に手を当て顔をふりふり語るその姿はギャップがすごいけど、中身アラサーの独身男に惚気話は正直キツイ。砂吐きそう。


「あ、ご、ごめんよ。えーっと、そうだね。あの日は隣町まで二人で出掛けてたんだよ。その帰りにあの森を通っていたら、木の陰から突然大きな影が現れてわたしに襲いかかってきたんだ。わたしは呆然としちゃって立ち竦んでいたんだけど……旦那がわたしを庇って身代わりになってくれたんだ」


「……なるほど、それで噛まれたの?」


「どうやらそうらしい。その日は何ともなかったんだけど、ある満月の晩、旦那が急に苦しみ出したんだ。わたしはどうしたらいいか分からなくて背中をさすっていたんだけど……どんどん手触りが変わって行くのが分かった。みるみるうちにあいつは姿を変えて……」


 自らを抱きしめ、震え出す。


「……人間じゃなくなってた。わたしは化け物が現れたと思って、金切り声をあげながら手当たり次第物を投げまくって、そいつを追い出したんだ。目の前で旦那がそいつに変わってくのを見てたのにさ。頭の中で繋がらなかったんだな。いつも優しい笑顔のあいつと、見るもおぞましいあの化け物が……」


 いつしかその声は鼻声になり、彼女は涙を堪えながら語っていた。


「それからだよ。満月が来る度に森からあいつの……化け物に変わったあいつの鳴き声がするんだ。遠く離れた森の奥から聞こえてくるんだ。それなのに村中に響き渡って……耳を塞いでも聞こえてくるんだ。きっとわたしを恨んでるんだろうな。あいつはいつもわたしを守ってくれていたのに、わたしはあいつを追い出して……」


 そこから先はもう声にならなかった。愛する人が怪物に変わった恐怖。愛する人を追放した罪悪感。愛する人を失った喪失感。それらに押し潰されそうになりながらも一人で店を切り盛りしていたのだ。もう限界だったのだろう。顔を覆い隠してさめざめと泣き始める。


「……語ってくれて、ありがとう」


 辛いことを語らせてしまった。けれど、これで大体わかった。すべての原因、私がやらなければならないこと、そして彼女がやらなければならないこと。それらが揃ったからには治療の道は開かれた。


──だが、もう時間がない。


「カレンさん。旦那さんが最初に発症したのはいつ?」


「ぐすっ……大体一年前だよ」


「だとすれば……次の満月が最後のチャンスなの」


「ど、どういうことなんだい?」


 奇妙にも全ての獣化病(ゾアントロピー)に共通していることは──一年後の満月を最後に、もう人間には戻れなくなるということだ。


 素養がある者なら、変身をコントロールできる人獣(ワービースト)に至る可能性も僅かながらある。だがカレンさんの話や森の中で見たあの姿を見る限り、その可能性は低い。いや、もし仮に人獣(ワービースト)になれたとしても、恐らくはもうカレンさんと暮らす未来はありえないだろう。


「そ、そんな……」


「けど、治療の方法はあるの。私と、そして貴女がするべきことをすれば旦那さんは確実に治療できる」


「本当か!? 頼む、何でもするから、どうかあいつを助けてやってくれ! お願いだ!」


「本当に? 本当に何でもするの?」


「……ああ、きっとあいつはわたしのところに戻ってはきてくれないだろうけれど……わたしのせいで残りの人生を化け物の姿で過ごすなんてあんまりだ。どんなことをしたって、わたしはあいつを元に戻すよ」


「……覚悟は分かったの。それなら──」


 カレンさんがやるべきことを告げる。


「──何だって?」


 青褪めて、今聞いたことを信じたくないような呆然とした声だった。


「それがやるべきことなの。貴女は呪いを解く鍵だから、貴女はそれをするだけでいい」


「それを──それをしなくちゃ、いけないのか?」


「何でもやると言ったの」


「言った、言ったよ……けど」


「やるの? やらないの?」


「……やるよ。ああ、やるとも。やらない選択肢はないよ」


 まるで自分に言い聞かせるような言葉だった。無理もない。恐らくカレンさんが今一番やりたくないようなことだ。私だったら絶対に嫌だ。けれどやるしか方法はないのだ。それ以外にすべてを解決する方法はない。


 治療する術は揃った。だが、他にもいろいろ聞いておきたいことがある。それに、当日までに彼女にはやってもらいたいことがあった。


「もう何でも言うといいさ。アレをすると決めたんだ。もう何を言われても驚かないね」


「あー、いやそういうことじゃなくて……」


 やってもらいたいというか、やってもらわないと困るというか。


「話しながらでいいから、注文した分の下着は用意してもらいたいの」


 作業途中で机の上においておかれたぱんつは、カレンさんの涙でぐしゃぐしゃだった。




 ◆  ◆  ◆




──満月の夜。


 私とカレンさんは件の森へ赴いていた。特別用意するようなこともない。そして旦那さんを探す必要もない。何故なら──


『■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ッ!!』


 森中に響き渡るその鳴き声が、彼の居場所を雄弁に語っていた。


 これはキッツイ! 遠く離れているはずなのに耳がビリビリ痺れるような気がする。彼の体の大きさからかなり大きな鳴き声をあげられるようだが、当然物理的にここまで響いているわけではない。声には魔力が乗っており、その声は心に強制的に響く《念話(テレパシー)》の一種と化している。向こうからの一方通行なのがタチ悪い。


 だが、彼は意識的に行っているわけではないはずだ。恐らくは最後に残された人としての理性が体を突き動かしているに違いない。何故ならこの鳴き声は──


「──ひっ!」


 いつの間にか、そいつは姿を表していた。


 人の形をしていながらもはや人ではない。月明かりに照らされる、異形と化したその姿は見るもおぞましい。私ですら直視できず視線を逸らしたくなってしまう。だがしてはいけないのだ。特に彼を愛しているカレンさんは。


『■■■……』


 カレンさんを見て人としての理性が蘇りつつあるのか、反応を示している。


「はーっ……はーっ……」


 だが、カレンさんは反応できない。その姿を見るだけで限界なのか、恐怖に怯えながら息を荒げていることしかできない。


「……カレンさん」


 チャンスだ。彼は動きを止め、カレンさんを注視している。後はカレンさんがやるべきことをやれば彼を獣化病(ゾアントロピー)から救うことができる。


「……ダメだ……無理だ……」


 だが彼女は動けない。かたかたと震えるばかりで足は少しずつ旦那さんから遠ざかって行く。


「カレンさん!」


「無理だ……わたしには無理だよ! とてもそんなことはできない!」


 彼女は泣き叫ぶ。夫を救うという名目があってすら、涙を流しながら拒否する。無理もない。その行動とはかくもおぞましいものであり、一歩間違えれば彼女も獣化病(ゾアントロピー)に感染するのだ。忌避感と恐怖に心折れそうになっている。


 愛した妻に拒絶されてショックを受けたのか、異形の者はぶるぶると震え始め、やがて雄叫びをあげる。


『■■■■■■■■■■■■■■ーッ!!』


「いやっ……! いやあああああああああっっ!!?」




──このままでは間に合わない。


 私は最終手段を取る決意を固め始めていた。

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