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マッドサイエンティストの笑み

 それからのカティの行動は早かった。まずラボの前に爆竹草の種ともう一種類別の物を蒔き、自分は裏口から出てそこにも種を蒔いておく。


 「ふふふ…今こそ取り扱い注意の実験よ」


 普通の女子ならばここで驚き戸惑い、誘拐などがセオリーであるが、カティは笑いをとめられない。なぜなら、カティがさきほど纏った黒の外套の中には火薬系・幻覚系・毒薬系の草花がいつでも使用オッケーの状態でスタンバっている。これらの草花は安易に人体実験するわけにもいかず、いつもラボで眠っている物だった。カティにとってこの状況はそれらの実践実験に好都合で天からの恵み!と喜び、さらに侵入者は天帝の結界を強引に打ち破れる程の実力者という事もカティには狂喜乱舞する物だった。


 「テロの結界を打ち破れるような奴に手加減なんていらないよね〜。何使うかなぁ。でも、まっ!作戦はいるよね。まず人数確認しないと」


 カティはそう言うと屋敷の裏手にある大木へ向かった。そして大木に辿り着くと不自然に伸びているロープを引っ張る。すると大木にそって縄梯子がするすると下りてきた


 「よいしょっと」


 今日はたまたま外套の下がいつもの農耕スタイルのジャージだったのも幸いして、梯子をちょこちょことなかなかのスピードで上がる。

 大木には下から見る事は出来ないが、畑を見渡せる高さの所に屋根もある足場がきちんと組まれており、そこに着くとカティは縄梯子を上げて下から発見されないようにする。そして木に掛けてあった双眼鏡を使って畑を見渡した。


 「おぉ捜してる、捜してる。で…見えるのが、畑にいち、にぃ、屋敷にさん、しぃ…、ラボに向かってごぉ六七、七人か…五六七はラボに向かってるから無視してもおっけ…指示してるのは?」


 畑の入口付近にカティと同じ様に黒の外套を纏った者が立っている。周りの者との余りの不自然さにカティは自ずとそいつが指示者だと認識する。


 「でも…どう見てもあの黒以外は普通の人だよね…」


 衣服から見ても、少しチンピラ風な城下町の人間に見えた。カティは少しがっかりして自分の考えから使用する草花の危険度を下げた。


 「五六七…ラボの仕掛け…大丈夫かな…」


 カティが心配したのは仕掛け自体では無く、そこに向かう人の事で、ラボの前に設置した種は二種類で、爆竹草の種はその名の通り、小さな爆発音を出す物でその際に一瞬高熱を発する。その熱に瞬時に反応するもう一つの種がちょっと危険レベルが高い物でその成長した花を『幻睡花げんすいか』といい、その種から発する香りを吸い込むと強制的に逆説睡眠状態に陥り、脳は覚醒しているが、身体の自由が利かなくなる。そしてその間に本体に起こった事を幻覚と錯覚する。香りが消えてもその効果は有効で、強い気付け薬を嗅がせなければ身体は覚醒しない。


 「…後で治療しますので、頑張って下さい」


 カティはラボに向かって手を合わせた。残る四人に対して使う草花を決め、その段取りを考える。


 「じゃあ、爆竹音と一緒に作戦開始しますか!」


 そう言うとカティはその足場の上部から垂れ下がるロープを掴み、足場の端に立った


 「毎日一人農耕で鍛えた体力なめんなよっと!」

 

 そして屋敷二階部分のベランダへ、ロープとともに綺麗な弧を描いた。その顔は昔マッドサイエンティストと恐れられた微笑みを浮かべていた

書けば書くほど…恋愛ジャンル、間違ってる気がしてきた…(苦笑)

ファンタジーの方が合ってますかね?


…テロが全然出てこないし…今回も一人で戦っちゃう気だし…

どうしたものか…


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