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天帝の波動


テロの機嫌は最高潮に悪く。今までに聞いた事のないような声をカティは聞く事になった


「…実験とは?」

「これを作った時、得体の知れない薬を神族に飲ますわけにはいかない!とか言われてムカついたんで…その時つい…」

「つい?」

「ちょっとしたサンプリングデータを作る為に…」

「為に?」

「……あぅ」

「カティ」


何とか話を終わらせようとカティは試みるが、テロに阻止されっぱなしだった

こうなると正直に言ってしまった方が、傷は浅いだろうと思って勢い良くカティは言った


「どの程度人で耐えれるかを自分で試してみましたっ!!!」

「っ!!」


カティの性格から100%安全を確保出来ない人体実験は他人に出来ないとテロはだいたい予想していた事とはいえ、10年以上前にそんな危険な事をしていた事実に愕然としてしまう。しかもその事は当事者だった分余計にショックは大きかった


「カティ…」

「あの時のデータは今でも頭の中に入ってるし、だから大丈夫!!」


テロはぎゅっとカティを抱きしめ、首もとに頭を埋める


「やはり…連れて帰る」

「はぁ!?ちょっ!」


テロが一分一秒離したくない思いにかられる相手などカティ以外に居ない


「ウっウーゴっ!!この人納得したんじゃなかったのっ!!!」


全てを茫然と見守っていたウーゴがはっと我に返る


「いや…先程までは、『天帝の銘』さえなんとかなれば…その…」

「やっ約束は…ま…守ってよぉ…陛…下…」


ぎゅっと抱いて離さないテロに、カティは思い切り反抗して手で押し退けようとする


「陛下などと…呼ぶな」


今までの砕けた感じから突然カティに陛下と呼ばれると、二人の間に高い壁が出来た様な気がして不安に駆られる

テロも本来の愛しいカティに戻ってくれるのは嬉しいが、それが自分の手によってではなく、地上に戻ったからだという事に対して地上にさえ嫉妬する




ドクンッ



テロは自分の中で波立つ物を感じた。

「いっそ全て破壊こわしてしまおうか」

誰に聞こえるでもなくテロは呟く



ドクンッ



波立つ物は止まる事なくテロを支配する。

___天界も地上も魔界も…全て破壊して二人だけの世界を新たに創る。



ドクンッ



天界に居た時から考えていた甘い誘惑が嫉妬によって再燃する。

ウーゴはテロの波動の抑制が外れていくのを感じた


「きゃっ!!何っ!?」

「陛下っ!!!」


テロとカティの周りの土がどんどん剥がされ天に向かう。

慌ててウーゴがテロの周りに結界を張るが簡単に弾かれる

「陛下っ!!」と何度もテロに声を掛けるが、内に籠ってしまったテロの耳には届かない


「ちょっ…何これっ!」

「陛下の力ですっ!!」


ウーゴが地に手をつき必死に波動で押さえ込もうとするが、天帝の力の前に太刀打ち出来ない


「くそっ!!」

「ほんとに…これ陛下の仕業なの?」

「はい…このままでは地上が…」


カティは自分を抱き寄せるテロの顔を見て、自分を見るその瞳には何も映されていないように感じた


「陛下っ!!陛下っ!!!」


カティが何度呼んでもテロは反応を示さない


「もぅ!テロっ!!」


___このままでは地上が崩壊してしまう

恐怖に駆られたカティは両手でテロの顔を掴む。


「目ぇ覚ませ!!馬鹿っ!!」



そういうと



思い切り



首に噛み付いた

…なかなか本筋に戻れない(ぐはっ)

明日はもう少し更新出来そうな感じです


活動報告にてイラスト展示中です!!

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