039:ニュー・○○物語
いつも来て下さる読者の皆様、2週間ほど更新しなくてすみませんでした。
実は、私のPCが壊れてしまいまして…
新しいのが届くまで、続きが載せられませんでした。
一応、こまめにバックアップは取ってあったのですが、前回のバックアップ時に壊れたため、その時書いていたもの…番外編を含め5話ほどが、バックアップされずにパァ~と飛んでいってしまいました(泣)
なので、残っていたメモを元に今回のも書き直しました。
ちなみに次回は、本編が追いつかないので、残っていた番外編をUPする予定です。
また今後は、書きためていた分がないのと、新しいPCに慣れていないので、更新が遅くなります。
すみませんが、ご了承下さい。
「さて、みんな揃ったところで、質問があるんだけれど、聞いても良いかな?」
「「「「「…はい…」」」」」
「じゃあ、聞くけど…ここ最近で我が国以外で国王の召還が、いつあったか分かる?」
全員が顔を見合わせて…代表して宰相が答える。
「確か、70年ほど前にN王国で、あったと思いますが…それが何か?」
「70年前ね…その方は、元気なの?あ!質問は後にしてね」
「分かりました、では後ほど質問させて頂きます。N王国の召還した国王様は、10年ほど前に亡くなられていて、今はその方の孫にあたる方が国王だったと思います。」
「そう…じゃあ召還の時に、持ってきた持ち物はどうなるか分かる?」
「召還時の持ち物ですか?…そう言えば、皆さんほとんど持ってきてませんね~
多分身に着けている物しか持ってこれないので、あまり大物は見たことがありません。だから、持っていても、お財布とか眼鏡とかで、大体は神様に贈ってしまいますが、残りは家族の記念に取ってあるのではないでしょうか?」
「そう…あ!この国の前国王と前々国王の持ち物って何だったの?」
「えっと…そう言えば、何も持っていらっしゃってませんね~」
「は?何も?財布とか時計とかは?」
「それもありませんね。前々国王様は海難事故に遭われていたとかで、水着姿でしたし。前国王様は、就寝中の火事で逃げていたところだったとかで、パジャマ姿でした。」
「ある意味、召還って凄いわ…
ま、いいわ。じゃあ、みんなには見てもらいたいのだけれど、こちらにこんな物はあるかしら?」
と、5枚の絵を見せた。
みんな一斉にのぞき込むが、どうやら見覚えはないようで、絵を逆さまに見ていたりする。
「「「「「…何ですか?これ…」」」」」
「ふっふっふっふっ~貢ぎ物よ」
「「「「「…はぁ~?貢ぎ物って何のですか?」」」」」
「こちらじゃどうか知らないけど、やっぱり結婚を申し込むなら給料の3ヶ月分を使って婚約の印を買わなきゃね~日本じゃ常識よ!」
「…こちらにそんな慣習はありませんね、どちらかといえば花嫁側が持参金を払いますよ?」
と既婚者の近衛将軍が言えば、
「そう言われれば、男性側は丸儲けですな~はっはっはっ~」
元・既婚者の宰相が、笑いながら答えている。
女官長と副宰相は、あきれたのか首を振っている。
そして、魔術師長は、
「結婚する気がないのに、何かをぶん取ろうってのかしら?」
笑いながらも、核心をついてくる。
「逆よエリザベス、結婚をあきらめさせるための罠なの!」
「「「「「あきらめさせる、仕掛け?」」」」」
「そ!そこに描いた絵は、この世界には無い物…つまりOut Of Place ARTifactSよ」
「で、結局これは何なの?」
「ほら、以前エリザベスに絵を見せて『魔法で同じ物が作れる?』って聞いたことがあったでしょ?」
「ええ、あったわね~あの時『外側だけ同じ物は作れるけど中身は無理』って言ったはずだけど?」
「だから、それをヒントにしたのよ!」
「「「「「??????」」」」」
「つまり、さっき<<本人が申し込んでいないプロポーズは受けません>>って、すべての国に返事をしたでしょ?」
「はあ、外務大臣に任せた親書ですね?」
とヨハンが言えば、
「あら~そんな話が来ていたの?」
と、エリザベスが混ぜっ返す。
「まぁそうよ、でも…そう断ったら次は、本人からの申し込みが来ると思わない?」
「「「「「あ~確かに!」」」」」
「だいたい、私は既婚者なんだから結婚なんかする気ないし、みんなにもそう言うつもりだけど、それでも諦めないしつこい人も結構いそうでしょ?そこで、これの出番で~す!
その人たちに、この絵を見せて『これを探して持ってきた人をお婿さん候補者にします』って言うの、でもこれらは、私の世界の物だから、探してもあるわけ無いでしょ?魔法でも作れないんだから持ってこれないし、そうしたら見事にお断りできるって寸法よ!ま、もし本物を持ってきたとしても、あくまで候補者にするとしか言ってないから、かまわないけどね~」
「あなたもかなり、あくどいわねぇ~」
「あらあら~エリザベスには負けるわよぉ~」
うふふ~おほほ~と、笑いあう私達をみて
「どちらも腹黒いんじゃないんですか?」
「オリバー(エリザベス)に負けていないなんて、最強ですよ…」
と震えながら話す副宰相と近衛将軍の横では、
『頭痛がする』と、女官長と宰相が頭を抱えている。
「ま、とりあえずは、あちらの出方を見てからだけど、煩いようならこの方法にするわ!題して<<か○や姫>>計画よ!」
「「「「「………」」」」」