表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/58

038:○にかわってお仕置きよ~

「これも変~♪あれも変~♪たぶん変~♪きっと変~♪」




おかしな歌を口ずさみながら、続々届く求婚(プロポーズ)の手紙を開封する私の横では、宰相(ヨハン)が呆れたように似顔絵を眺め、その隣にいる外務大臣は、私が見た手紙を国別に分別している。



「マリー様、ふざけてないで、真面目に断りの理由を考えてくださいよぉ~」



各国から求婚(プロポーズ)の手紙が集まるようになった執務室には、半分泣きが入った副宰相(フィリップ)の訴える声が響いている。



「だ・か・ら、貴方と婚約中♡」






「絶対イヤです!!!!」






「…ったく、分かったわよ~仕方ないわね~貴方以外で何か考えるわよ!」



「ホントですね!!絶対ですよ!!!!」



「はい!はい!(笑) あ、外務大臣、各国の集計出た?」



「はい出ました。今日までの分でですと…我国以外(・・・・)の求婚者は、

王族・23名、貴族・148名の合計171名、19ヶ国全てから来ています。」



「何?その我が国以外って~」



「あ~我が国も入れますと、40名ほど増えますが…」



「………取りあえず入れといて、ああ~頭痛いわね~ちなみに、本人が申し込んできたのは何件かある?」



「えっと…ありませんね~全て国か家かの名前で来ています。」



「そう、わかった…じゃあ全部に『本人の意志で申し込んでいないプロポーズをお受けする気はありません。また、今後このような申し込みは一切ご遠慮いたします。』って書いて断って!」



「マ、マリー様!こんなに明け透けに書いていいんですか?」



「うわ~キツイ!!本音バリバリじゃないですか!」



外務大臣と副宰相(フィリップ)が、驚いて聞いてくるが



「なに言ってるの!あたしは、国王なんでしょ?嫁にしろ婿にしろ選び放題!!この手紙を寄越したのが、例え他の国の国王だとしても、私も国王なんだから立場は互角!だいたいこのくらい書かないと、何回でも催促の手紙が来るわよ!!」






「「「まあ、そうですが…」」」






「あと、全ての国に正式な外交文書で『自分の婿は自分で決める、今後外交ルートを通じてのプロポーズは受け付けません』ってのも付けておいてね!」



「はあ~分かりました。ですが一応書き方は、宰相様とも相談して良いですか?」



「ええ、それは任せるわ、ただし曖昧な言葉は止めてね!宰相(ヨハン)もそれで良い?」



今まで黙っていた宰相(ヨハン)にそう言うと、



「仕方ありませんな…では外務大臣は明日原案を作って、私の部屋に来るように」



と、私の言葉を肯定した。



「それでは、私は下がらせてもらいます。」



「あ!外務大臣、悪いけど帰るときに、外の侍従に魔術師長(エリザベス)を呼ぶように行ってくれる?執務室(このへや)に至急来いって!」



「分かりました。」



そう言って、大臣が下がったあと、宰相(ヨハン)が聞いてくる



魔術師長(エリザベス)に何か用事でも?」



「ええ、あと近衛将軍(ジョージ)女官長(ナナ)も呼んでくれる?」



「はあ、良いですが…何をなさる気で?」



「みんなが揃った後のお楽しみ~♡

私を女だと思って、舐めた事を後悔させたあげるわ~」










「「お手柔らかに願いますよ~」」










「おほほほほほほ~!」











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ