034:黒ヤギさんたら美味しく食べた
皆さん、いつもご来店(?)ありがとうございます。
ここ一週間ほど、ユニークアクセスがドッと増えて驚いています。
楽しんで頂けてると嬉しいです。
宰相達、何もそんなに驚かなくたっていいじゃない!まったく~
今も、三人して部屋の片隅で、放心てるし…
取りあえず、問題は私のことより、この要請文でしょ?
だいたい、情報漏洩を奨励したのは、魔術師長なんだから…
この責任は、魔術師長に取らせてやる!
「ちょっと!誰か魔術師長を呼んできて!今すぐ来いって!!」
国王が、自ら執務室のドアを開けて、叫んだのだから威力は絶大!
警護の近衛兵は扉の前で固まってるし(笑)
前室で待機していた侍従が、慌てて魔法師長の塔に走っていった。
「もう~実験の途中だったのに、何の用で私が呼ばれたのかしら?」
侍従にせかされて、やって来た魔術師長は、不機嫌そうに縦ロールの髪をいじりながら、そう言った。
「これよ、これ!取りあえず見て!」
「何よこれ、あの有名な超・高級御料紙じゃない!1セット10枚入りで銀貨1枚はするのよ~あら?すかしも入ってる!まあっ!C国の□□家・家紋入り?これ本物よ~!」
「誰が、紙の目利きをしろって言ったのよ!中身を読んで!!!!」
「まっ!怖いわ~怒らなくてもいいじゃないの~」
「いいから(怒)黙って読め!!」
「はいはい、分かりましたよ!えっと~何々?…は~へ~ふ~~~~ん
いいんじゃないの?別に!」
「いいって、何が?」
「いや、だから勉強したいんでしょ?させてあげれば?」
「はぁ?」
「こんなに熱心に、ぜひ入学させてくれって言うんだから、勉強させてあげればいいのよ!別に侍従が付いてたって、講義や実習は本人しか受けないんだし、授業内容に文句を言わないなら、私たちは構わないわよ~」
「え?授業内容?私たちって、魔術師長も授業するの」
「そうよ~私も講師の1人、担当は生物よ~♪何なら、マリー様にも教えてあげるわよ~ひよこの雌雄の見分け方♡」
「いらんわっ!!!!」
まったく、こんなのが講師だなんて、あの大学って大丈夫かなぁ~?
しかし、断らないって手もあるとは…
変態の意見も聞いてみるものね~~~
って、ダメじゃん!!!!
それだと結局、宮殿に客として招待しなきゃならなくなる!!!
「やっぱりだめよ魔術師長、宮殿に彼らを泊めるスペースが無いの!
だいたい、客間には、侍従も入れて500人以上の人は入らないし…」
「別に客間じゃなくても良いんじゃないの?今、閉鎖してる広い場所があるでしょ?」
「今、閉鎖って…後宮?」
「そうよ~どうせ後宮として使う予定は今後もないんでしょ?じゃあ寮にしたっていいじゃない?あそこなら、出入り口が限られてるから警備も配置しやすいし、大小の宮に別れてあるから、人数に会わせて国毎に分けて入れれば揉めないし、何より各宮に厨房だって付いてるから、自前で料理人連れてきてもらえば、こちらで作る手間も省けるわ!」
「でも、元・後宮だよ?客間じゃないし…」
「あら、手紙には客間を用意しろなんて一言も書いて無いじゃないの!宮殿に招いてくれって言ってるんだから、宮殿の敷地内なら何処でもいいでしょ?
どうせなら、後宮の中も寮らしく少し改装して、名前も後宮から寮名に変えるのよ!ついでに、お金に余裕があるなら、後宮の中央にある国王の宮も改装して大学の講義室とか図書館とかにする。そうすれば、あそこから一歩も出ずに過ごせるわよ~?移動がないから警備の兵士は楽だわね~」
「…それって、閉じこめるって言わない?」
「あら!心外ね~高貴な方達の安全に留意してるって言って♡」
「………」
「じゃあ!私まだ実験が残ってるから、帰るわね~」
こうして変態は、恐ろしい持論を展開し、さっくりと問題点をすり替えて帰って行った。
黒い、黒すぎる!こいつは腹の中まで真っ黒だ!!!!
なんだか、エリザベスを出すと話が違う方向に進む…気がする(笑)
でも、一番使いやすいキャラかもしれない。
実は彼には、イメージキャラがいます(笑)
明日は、私事のため更新できないか、1話のみの更新になると思います。