032:うるせーやつら
とりあえず、後宮を開くのは『警備上の問題がある』と言う件を前面に出して、先延ばしする事に決定。
ま、確かに今、後宮にまで手が回らないから、みんなが納得する話ではあるんだが…
その手が回らないのが、一番困ってる点なんだよね~
どうやら、後宮という搦め手からの、籠絡は無理だと思ったのか…
皆さん過激に走るようになってしまって…
この2週間で、城の内・外関係なく、未遂だが私に対する凶悪事件発生!
事件件数:38件
<内訳>
不法侵入未遂:17件
たぶん既成事実を作ろうとした?
薬物混入未遂:8件
媚薬?睡眠薬?下剤~~~?
拉致未遂:13件
そのものずばり誘拐じゃん!!
ま、命を狙われるよりは、マシなんだろうけど…
これってどうなの?
それじゃなくとも、
今年の農作物の作付けとか…
道路や橋の補修の計画とか…
学校や病院の整備計画とか…
今まで溜まってた仕事が、いっぱいあるのに!!!!
こんな事してる暇があったら、仕事手伝えってんだっ!!
おまけに最近は、警備上の問題があるって言われて、
心の友・神様にも会いに行けない…
ああ!ストレスが溜まる日々…
しかし、そんな悩みに輪をかける事態が、そこまで差し迫っていた。
何故か予定外の時間に、外務大臣が部下を2人引き連れて執務室にやって来た。
部下に持たせていた大量の書類を、近くにいた副宰相に渡し…
「国王様、困った事態が起こりまして…」
「外務大臣、何?その書類、急ぎの案件?」
「はぁ…急ぎというか、困惑しているというか…
取りあえずどれか1つ、書類を読んでいただけますか?内容は同じですから」
「は?同じ内容?まあ~良いけど…フィリップ一枚頂戴
えっと、何々…………………って、なんじゃこれ!?
何でこんな手紙が、外務大臣のところに行くの?これって、文化大臣の管轄でしょ?」
「いえ…それが、これは文化大臣から『無理!』と断られた方達が、
私の方に送ってきたらしいのです。
最後のところを読んでいただけると分かるのですが…
困ったことに、皆さんのご希望が一致しておりまして…」
「………身辺警護上、滞在中は王宮内に部屋を用意して頂きたい?
って、何言ってるのこれ?ようするに…我が国の大学に留学させたいけど、
身の回りの世話をする侍従や侍女も一緒じゃないと困るので、寮だと手狭だし低い身分の者が一緒なので宜しくない、だから付き人込みで王宮に客として迎えろって事!?」
「身もフタもありませんが、要約すればそう言うことだと…」
「まったく!なんて図々しい!文化大臣は断ったんでしょ?
じゃあもう1回『特別扱いは出来ませんので』って断って!」
「ですが、中には王族の方もいらっしゃって…」
「もう!頭が痛い!何でそんな人たちが、あの大学に入りたがるのよ?」
「はあ~そうなんですよね~だってあそこは…」
ぶはははは~~~~!
と爆笑が聞こえ、少し離れているところで、副宰相が笑い転げていた。
涙まで流しての大爆笑、途中「もうダメ、死ぬぅ~」とかまで言ってる。
「ちょっとフィリップ、何がそんなにおかしいのよ!!!!」
「マ、マリ、マリー様~~~ほら!あれですよ!あれ~
後宮事件と同じ~ひぃ~ひゃひゃひゃ~
それの外国版ですよぉ~ほっほっほぉ~~
あなたをGETするため、近くに住まわせろ作戦!
そうじゃなきゃ、貴族や王族の子弟がぁ~~~ぶふふふふ~~
わざわざ我が国の【酪農大学】になんて、留学したがりませんよ~~!
ひゃ~~ははははははは~~~~~~~~!」
「「…………」」
「何で、他の国の王族まで、そんな馬鹿なことを…」
あまりの馬鹿らしさに頭を抱えたら、外務大臣が、
「やっぱり、神様からの頂き物が原因なんでしょうね~
昨今は、何処の国でも財政難らしいですから…逆玉狙いですね」
と冷静な突っ込みが…
どいつもこいつも、パラサイトする気満々じゃないのっ!!
こんな事なら、魔術師長が、情報を流すの黙認するんじゃなかったな…
ああ!あの時の自分を蹴ってやりたいっ!
どうしてくれるのよ!!魔術師長!!!!




