『お望みの御祈祷は?』
狛犬は架空の霊獣らしいのですけど
犬と言うよりは獅子(猫科)っぽい感じがしますよね?
それにしても、神社に2匹のライオンってなんか違和感・・・
と思っていたら、狛犬の起源は最強の守護獣である
ライオンの事らしく本当に獅子だったのですね~
狐とかの狛犬の場合は、その神社に関わりある動物が守護獣として
見守ってくれているらしですよ♪
新しい年を迎えてからある程度が経ち
街からは新年ムードの欠片も見えなくなった頃
少し大きな神社へと足を運んでみた。
別におみくじを引きたかった訳でもなく
お守りが欲しかった訳でもなく
何となく気持ちが神社へと向いたから。
「改めてお参りに来るのも良いね~♪」
一応、参拝方法を昨晩ではありましたが
確認をして来たので、一通り拝礼までを
ひとつひとつの意味や形を考えながら
無事に終えると、ある建物が視界に入った。
「受付とかもあるっぽいね?」
大きな神社だからなのか、拝殿の傍にある社務所には
この時期でも数名が常駐しているようで受付という字も
そこに大きく書かれていた。
「受付・・・ 私も御祈祷してもらおうかなぁ?」
と思ってみましたが、いざ受付に向かおうとすると
どれをお願いするか本当に悩んでしまいます。
やっぱり身体健全が一番?
学業成就は過ぎた?
商売繁盛とか?
千客万来も?
厄難消除とかかな?
でも、これって交通安全も含むの?
と、色々考えてみた結果。
健康じゃなきゃお仕事が出来ないけど
健康でもお客さんが来ないと生活ができないし・・・
商売が繁盛したら安心かもしれないけど
忙しくなって体を壊したら元も子も・・・(汗)
それならっ!
「恋愛成就かなぁ?」
恋愛成就っ!
二人三脚なら、どんな苦難も乗り越えられる気がするし♪
それにしよう!
「私は、恋愛成就で祈ってもらう事にするよ♪」
彼氏?
あぁ・・・
まずは、二人三脚をする相手をですね?(泣)
と言うことでっ!
「幼馴染君っ!」
私は、隣に居る幼馴染君の正面に移動して問いかけた。
実は今日、私一人では参拝に向かう途中で気分が変わって
別の場所に行きかねないので、予定を遂行する為に
監視要員として幼馴染君に同行してもらっていたのです♪
「君には今、彼女がいないよね?」
私のあまりにもストレートな問いに幼馴染君は驚き
直後、少しだけ頬を膨らませた。
「ふふふ♪ 表情が曇ったね~」
私の問いに返事は帰ってこなかったが、彼の表情によって
今現在、幼馴染君に彼女が居ない事の確認が取れた。
「実は、私も彼氏が居ないのだけど」
先程のまま、彼の表情に変化は見られなかったので
続けてその先を話してみた。
「よかったら、私と結婚してほしいのだけど」
私が真っ直ぐ彼の眼を見ながら話すと
流石に驚いたのか動揺して直ぐに目を逸らされたが
尚も私は、彼を真っ直ぐ見つめながら問いかけた。
「私じゃ不満かな?」
すると彼の口元が動き、何かを言いそうになったので
私は慌てて彼の言葉を遮った。
「あっ! 返事は祈祷後に聞くことにするよ♪」
それだけ伝えて、私は体の向きを180度変えて彼に背を向け
はっきりと聞こえるように少し大きな声で一言だけ伝えた。
「大丈夫! 恋愛成就で祈ってもらうから上手くいくよ♪」
なんて言いながら、私は平静を装っていますけど
内心は心臓の音に気付かれてないか心配ですし
自分の顔だって赤くなっていないか不安です・・・
表情だって、自分では余裕そうに振る舞っていましたが
本当は引きつっていたりしてないよね???(汗)
声も震えてなかったよね???
実は私が一番動揺していることバレてないよねっ!?
なんて今更ですが(汗)
「と、ところで? 幼馴染君は何を祈祷してもらうのかな?」
先程、私が彼の言葉を遮った都合上
こちらから何か話しかけないと場が持たない状況に
なってしまったので、彼が何を選ぶのか聞いてみると
ほんの少し悩んで帰ってきた答えは・・・
「僕は、家内安全で祈祷して貰おうかと」
家内安全。
当たり障りなく、家族の健康や家に災いが無いようにと
願う事ですね。
妥当と言えば妥当? 確かに、家内安全も重要な事ですし♪
と私が考えていると、彼はその答えに続けてもう一言
言葉を繋げてきた。
「そう考えていたけど、夫婦円満で祈ってもらうよ」
「ふへっ? い、今・・・ なんて???」
最初、家内安全で祈祷を考えていた彼は
数秒後には撤回して夫婦円満を願うと言ったように聞こえた。
私の聞き間違い??
「うん? どうかしたのか?」
「い、今、なんて言ったの?(汗)」
「それは祈祷後に言うことにするよ(笑)」
「!!!」
何やら私は彼に予想外の反撃をされ
祈祷が終わるまで、こちらからは何も問えないように
釘を刺されてしまいました。
~祈祷後~
もちろん、彼は「祈祷の後に」と言っていたけど
受付の時点で私は「恋愛成就」を、彼は「夫婦円満」と
係員に伝えたので、それは既に解決していたのですが
拝殿の中にて御祈祷を賜り、隣接の授与所で少し待つと
それぞれの御守りと御札を賜ったのですが・・・
「ちょっと良いか?」
彼は小さな声で私にささやくと
境内の端にある大きな杉の木の方へと連れられ
そこで・・・
普通、結婚してくださいの前に付き合ってくださいとか
そういう物事の中間とかは無いのか?と聞かれた。
「ご、ごめんなさい・・・ 言いそびれたぁ・・・(泣)」
「まぁ、別に良いけど(汗)」
私たちは幼馴染で、いつも一緒に居るのが当たり前で
それは、卒業してからも変わることが無くて
今日だって一緒に出掛けていて。
いつの間にか、これから先も当たり前に
ずっと一緒に居られるような気がしていて
大切な事をちゃんと伝えていなかった。
「知ってるか?」
「えっ? なにを?」
彼は、知っているか?と問いかけた後、大きく深呼吸をして
またしても私は予想外の反撃を受けた。
「神前式と言って神社でも結婚式を挙げられるらしいんだが」
「し、知ってるよ・・・(///)」
「選択肢として、それも良いかと考えてた」
「う、うん・・・ そうだね・・・(///)」
「いつにする?」
「えっ? 今、決めるのっ!?」
私は驚きながら、もう少し物事の進みに適切な期間とか
時期的な事ってあるのでは?と問うてみたところ・・・
「僕は、いつでも準備できていたからな」
「い、いつでも!?(///)」
「あぁ、いつでもだ」
「いつでも・・・(///)」
ほ、本当に?
こんなに早く?
と言うか、御祈祷を賜ってから10分くらいしか
経過してないのにっ!?
なんか、境内から出る前に
『恋愛成就しちゃった(///)』
最後までお読みいただきありがとうございました♪
『恋愛成就』は、自分が思いを寄せている人と
両想いになれるとか、好きな人と付き合えるとか
恋愛が叶いますように。みたいな事らしいですけど・・・
恋愛成就で願っておきながら、数段飛ばして結婚とか!?
御利益強すぎな神社ですね♪(///)




