おたくとヒップホッパーの親和性 ~ヒプノシスマイクに思う~
たいして考えてないので、話半分以下でお楽しみ下さいm(_ _)m
ヒプノシスマイクをご存知だろうか。
今は日本で一番有名なガキ大将を演じている木村昴などの声優がキャラクターを演じながらラッパーとして活動するというプロジェクトだ。
ヒプノシスマイクはアニメやラジオドラマ、楽曲配信に舞台と様々にメディアミックスしている。
ヒプノシスマイクの斬新なところは、通常こうしたメディアミックスはアニメなり小説なりゲームなりの原作があって、そこから他媒体へとスポンサータイアップと共に拡がっていくものを、「声優にキャラクターを演じて貰いながらラップさせる」というプロジェクト先行だった点だと思う。
私が最初にヒプノシスマイクの楽曲を聴いた感想は「懐かしいな、nobodyknows+とかラッパ我リアみたいだ」だった。
そして、実際に楽曲提供しているメンバーを見て大変驚いた。
サイプレス上野、nobodyknows+、ラッパ我リア、ZEEBRA、UZIなどの私が10代20代当時に嵌まったプレイヤーたちが並んでいる、懐かしい訳だ。その一方でCreepy NutsやKEN THE 390といった最近のシーンを盛り上げているラッパーや藤森慎吾、ゴールデンボンバーの鬼龍院翔など、多彩な顔ぶれが揃っていて、企画側の本気度が凄い。
本当に上手いなーと感じたものだ。私のような古参のおっさんヘッズは楽曲に本人自ら引用したリリックやトラックの懐かしい部分や大好きなキャラを演じた声優さんの声で楽しめる。若い人は今、まさにシーンを盛り上げている方の曲を楽しみつつ、レジェンドプレイヤーの提供している曲はおそらく斬新に聴こえるかもしれない。イケメンキャラを押し出し、アニメやゲームへと展開していくことでオタク文化とヒップホップの融合をしてみせたヒプノシスマイクは素晴らしいコンテンツだ。
さて、ヒプノシスマイクの製作陣は間違いなくこの事を思っていたと思う。私も長らくそう考えていて、ヒプノシスマイクの成功にやっぱりそうかと実感した事実「オタクとヒップホップって親和性が高い」だ。
あとはコンテンツを売り出す上で購買意欲が高いターゲットとしてオタクを狙ったとも言えるかもしれない。
さて、オタク、またはオタク気質の人間とヒップホップが親和性が高いとはどういうことだろうか。これから、その点について説明していこう。
熱量が高い
オタク気質人間は熱量が高く、熱心だ。自分の好きな事柄を掘り下げて深く知ろうするし、コレクションなどを収集したり、様々に情報を集めて常にその世界のディープなファンでいようとする。
ヒップホップのヘッズやプレイヤーも結構そうだったりする。自分はどれだけ、このカルチャーの歴史を知ってるか、最近のシーンはどうか、自身のスキルと合わせてそう言った事柄でマウントを取るところは良く似ていると思う。
アングラ、サブカルに詳しい
オタク気質の人間、所謂陰キャというのはアングラやサブカルチャーに詳しいし、アニメやゲームなど多方面にある程度は知識を持っている。最近のオタクは自分の興味の方向以外はあまり知らないようではあるが、私の若い頃のオタクは「アングラ文化に精通してなんぼ」なところがあった。私が自分を「オタク気質」とは呼んでも「オタク」と名乗らないのは、この辺りの関係で「自分はオタクを名乗れるほどの知識が無い」と自覚しているからだ。話がそれた。まあ、とにかく、オタクはそう言った知識を持つことをステータスとしていた。
ヒップホップのMCバトルなんかを見てると、アニメ、ゲーム、映画、果ては落語や時代劇まで、様々なコンテンツが引用されている。そして、相手がそうした異文化を絡めたラップで攻撃すると、アンサーとして即興で同じコンテンツに絡めたラップをやり返したりしている。
音源配信している楽曲にもアニメやゲームのフレーズや歴史や社会情勢の時事ネタなどもある。
ヒップホップに携わる人間にとって、アングラシーンからオーバーグラウンドに至るまで様々に情報を集めて収集することはDJがサンプラーに様々な音を集めるように大切なことだ。色々な引き出しがあるから、相手との即興のやりとりでアンサーを返せるし、広い知識は頭の回転や柔軟性を高めてくれる。こういったところもオタクと親和性が高い。
カルチャーへの愛がある
まさしく、これが一番だと思うがオタクは自分の好きなコンテンツにヒップホッパーやヘッズはヒップホップカルチャーに対して深い愛がある。
オタクたちは自分がいかに深く愛があるかを競うように誇示するし、ヒップホップのヘッズたちやプレイヤーも同様だ。
という訳でオタクとヒップホップカルチャーは親和性が高いと言うことがわかって頂けたと思う。
まあ、何よりの証明は「オタク気質」の私が20年を越えるヒップホップのドープヘッズであることだと思う。
ヒプノシスマイクもいいし、最近はYouTubeでMCバトルも見ている、日本のシーンには怖い人もいるが、大半はおたくっぽい人や真面目な人ばかりなので、是非ともヒプノシスマイクでラップに嵌まったら、実際のラッパーさんたちも見て欲しい。
最近のラップバトルの進化は本当に凄くて、高速でライミング(韻を踏む)しながらフロー(音にのせる、メロディをつける)する、アンサーで相手のあげた内容を全てライミングするなんてのを軽々やってて、私が若い頃のB-boy parkとかラップバトルって30秒一本とか60秒一本って感じだったのが、今は8小節4本か16小節2本で交互にラップし合うのが当たり前になっていて、よりアンサーが重要になっている。
さて、私の中のおたくな部分が出始めたので、中途半端な所ではあるが終わりとする。
最後に私は神宮寺寂雷が好きだ。以上。
皆さんの好きなキャラやラッパーを教えてくださいm(_ _)m