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彼の日のパラディズム  作者: 多雨書乃 式
第一章 黎明
51/51

第51話 彼の日のパラディズム

 明くる日、エラはレンが帰ってくるのを待っていた。


「遅いですよ!」

「悪い悪い」

「ちゃんと、供えてきましたか?」

「あぁ、あいつの墓にちゃんと『腕』を置いてきたよ」


 そう言うと、レンは大荷物のエラに言った。


「団長、きちんと身支度は済ませたか?」


 エラは同じく大荷物のレンに返した。


「副団長こそ、貴重品を持ちましたか? 旅に出て早々一文無しとか嫌ですからね」


 彼らは、互いに持ち物を確認し合う。

 それに、見送りの子供たちの内の少女が口を挟んだ。


「お姉ちゃんたちだけずるいー。私たちもいきたいー」

「こら! 遊びに行くんじゃないの!」


 それに、レンは少女の頭を撫でた。


「お前たちが大きくなって、強くなったら、その時にまた迎えにきてやるよ」


 その言葉に少女は跳ねて、喜んだ。


「ほんと? 約束だからね」

「あぁ、約束だ。な、エラ?」

「えぇ、今度来たときは皆んなで行こうね。だから、お留守番を頼める?」


 彼女のその問いに少女は答える。


「うん、任せて」


 それから、子供たち総出で彼らに言った。


「行ってらっしゃい」


 レンとエラはその言葉に引かれるように、足を踏み出した。


 この一歩が彼らの旅の初めの一歩だ。

 彼らが『楽園』を作る為に踏みしめる一歩である。


 それを噛み締め、彼らは自らを見送ってくれている子供たちに告げた。


「行ってきます」

今までご愛読ありがとうございました。

皆様からの応援を糧にして、これからも益々精進して参ります。

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