第96話 デザイン事務所
俺は琴美にメッセージを送ると、そのまま渋谷の街を歩いていた。
そう、今日は琴美のデザイン事務所に行く約束をしていたのだ。
琴美は渋谷にデザイン事務所を構えている。
「ここか」
数分歩いていると、琴美のデザイン事務所が入っているビルに到着した。
エレベーターを使って4階にへと上がる。
「宮崎社長とお約束をしております。株式会社フルムーンの四宮と申します」
俺は受付で琴美と約束している旨を使える。
「確認いたしますので少々お待ちください」
受付嬢が確認を入れる。
少し待っていると、確認が取れたようだ。
「そちらでお待ちいただけますか? 宮崎が迎えにくるとのことです」
「分かりました」
俺はそのまましばらく待っていた。
「四宮さんお待たせしました」
「いや、大丈夫だよ」
「会議室取ってますんでそちらで話ましょうか」
琴美に案内されて、俺は会議室へと通された。
「とりあえず座ってください。コーヒーでいいですか?」
「ありがとう。コーヒーで大丈夫だよ」
そう言うと、琴美は二人分のホットコーヒーを持ってくると、俺の元に置いた。
「じゃあ、早速だけど仕事の話をしようか」
「了解」
俺はカバンの中からパソコンを取り出した。
「まず、ポスターのデザインだけどこのデザインで頼む」
パソコンの画面に候補の中からの1枚を表示させた。
「分かりました。では、細かい所を修正したら完成版としてお送りさせていただきますね」
「それで頼む。そしたら、ポスターを印刷するために印刷所にも発注しなきゃな」
今回はポスターとして色んな所に張り出す予定だ。
「そっちも私の方で手配しましょうか?」
「やってくれるならその方が助かる」
「分かりました。お世話になっている印刷所に発注をかけておきますね」
「ありがとう」
これで印刷の方の心配も無くなった訳である。
正直、これには助かった。
「印刷したポスターは四宮さんの事務所の方に送っておけばいいですか?」
「そうだな。完成形はそっちに送ってもらえたら俺が確認できる」
「分かりました」
そこまで言うと、打ち合わせは一段落した。
俺はコーヒーをひと口飲んだ。
「じゃあ、俺はこの辺で失礼しようかな」
「お疲れさまです。わざわざ来てもらってすみません」
「いや、ちょうど渋谷に用事あったから気にしなくて大丈夫よ」
コーヒーを飲み干すと、俺は立ち上がった。
「また、今度飲みにでも行くか」
「いいですね! 四宮さんプライベートは謎ですからね」
「家じゃ寝てるだけだよ」
そんな事を話すと俺たちは会議室を出た。
「では、今後ともよろしくお願いします」
「こちらこそ」
琴美に見送られて、俺はデザイン事務所を後にするのであった。
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