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第93話 若者の意見

 午後になると、時間通りにWhiteのメンバーたちが事務所に到着した。


「お疲れ様ー!」


 会議室を取っていたので、そちらに移動してミーティングを始めていく。


 Whiteのメンバーは机を挟んだ対面へ座る。


「まずは、テレビ出演本当にお疲れ様。あれから、大きな仕事が結構入って来てるから忙しくなりそうだよ」


 テレビ効果というのは恐ろしい。

ユメミヤ時代にも一度体験はしたが、その時以上なものを感じる。


「本当ですか?」


 莉奈が嬉しそうな表情を浮かべて言った。


「ああ、本当だ。スケジュールの調整とかはこっちでやってるからもう少し待ってくれ」

「分かりました!」


 何せ量が多い。

仕事の選別から始めないといけないので、それだけでも時間が取られてしまう。


「じゃあ、ここからは仕事の話なんだが、アイドル特番への出演が決定した」


 俺はメンバーに伝えた。

これは、つい先日決まった事であった。


 向井さんがアイドル番組へWhiteを売り込んでくれたのである。


 そしたら、トントン拍子に話は進んで行き、出演が決定してしまったという訳だ。

何でも、プロデューサーの方がWhiteを気に入ってくれたらしい。


「「「え!?」」」


 3人の声が重なった。


「冗談じゃないですよね?」


 美穂が恐る恐る尋ねてきた。


「俺が今更嘘なんか付くと思うか? 再来月に収録がある」


 日程は決まり次第連絡すると言っていたが、恐らく再来月の頭くらいにはなるだろう。


「この情報はまとまり次第、共有するよ」

「分かりました」

「じゃあ、次に行くね」


 俺は印刷した資料をテーブルの上に置いた。


「ワンマンライブの日程が決定しました! この日程でやらせてもらう」


 ワンマンライブは再来月の半ば。

週末になるようにセッティングした。


「「「おぉー!」」」


 3人は瞳をキラキラとさせていた。

Whiteにとって、これが初めてのワンマンライブとなる。

これを足掛かりに全国遠征も視野に入れて考えている。


「ここは結構な人数を入れる事が出来るから頑張らないとな」

「「「はい!!」」」


 そこの規模は、今までのライブの最大規模であった。

俺もこれには気合いを入れなければならないだろう。


「よし、じゃあここに向けてレッスンの方も頑張ってな。応援してる」

「ありがとうございます」


 3人は嬉しそうな表情を浮かべて言った。


「さてと、ここからはみんなに意見を聞きたいと思ってね」


 俺はノートパソコンの画面に例のアイドルオーディションのポスターを3つ並べて表示した。


「これ、今度うちが開催するオーディションのポスターのデザイン候補なんだけど、皆んなから見てどれが良さそうとかある?」


 ここは若者の意見も取り入れていきたいと思っていた。

おじさんの意見ばかりだと時代の流行りは読めない事も多い。


「私は、これがいいと思いました」


 莉奈が真ん中のデザインを指差して言った。


「あ、私もそれだと思ってた」

「実は、私もです」


 3人の意見は同じだった。


「それが一番シンプルだけど、可愛いくてアイドルっぽい」


 美穂が口にした。


「今からアイドルを目指そうって子にはそういう分かりやすくて可愛いデザインがいいと思います」


 友梨も美穂の意見に被せるように言った。


「なるほどね。ありがとう。このポスターを採用させてもらうよ」


 それは元々俺もいいと思っていたデザインなので、異論はなかった。

まぁ、琴美のデザインに間違いは無いと思うが。


「いえいえ。四宮さんが審査員長をするんですよね? 楽しみにしてますね!」


 俺が審査員長をする事まで、莉奈たちには伝わっていたらしい。


「それは言えてるかも。四宮さんがどんな女の子取るのかめっちゃ興味ある」

「何せ四宮さんですもんね」


 3人の期待の目が俺に突き刺さるのであった。

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