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第67話 対バンライブとその後

 対バンライブは予定通り開演された。

50席はある客席はほぼ満席状態となっていた。


 これも、最近注目を集めている地下アイドルたちが出演しているからだろうか。

俺が何度か見たことのある顔もあるので、Whiteのファンも少なからず居るのだろう。


「いい感じだな」


 ここまでは俺のほぼ想定通りにファンの数は増えている。

俺の想定より少し多いくらいである。


 対バンライブのセトリ通りに進んで行き、今日も最高のパフォーマンスが出来たのでは無いだろうか。


「皆んなお疲れ様! 今日もよかったよ!」


「「「ありがとうございます!」」」


 Whiteの3人は声を揃えて言った。


「今日、この後少し時間もらえるか?」

「ええ、私たちは大丈夫ですよ」


 3人からはすぐに了承をもらった。


「ありがとう。ちょっと皆んなに相談したいことがあってね」

「分かりました! じゃあ、私たちは着替えてきますね!」


 莉奈がそう言うと、メンバーたちは着替えに向かった。


「あ、あの。お疲れ様でした……!」


 その時、ブルーシンデレラの美優が声を掛けてきた。


「ああ、お疲れ様でした」


 俺は視線を美優に移すと、微笑みを浮かべながら言った。


「私たちのステージ見てくれましたか?」

「もちろんだよ。いい感じに仕上がっていたね。これからも期待してるよ」


 俺の見る目が正しければ、この子たちも化ける可能性は十分にあると思った。


「あ、ありがとうございます!!」


 美優は勢いよく頭を下げた。


「四宮さん、今後とも是非友好なお付き合いをお願い致します」

「もちろんです。お互いに協力して行きましょう」


 俺は荒木さんと握手を交わした。

そして、美優や荒木さんたちはその場を離れて行った。


「誰ですか? 今の人」


 着替えを終えたメンバーが戻ってきて、莉奈が俺に尋ねてきた。


「フュチュールって事務所のプロデューサーさんとそこのアイドルさんだよ。ユメミヤに憧れたんだって」

「もしかして、四宮さんはあんな感じの子がタイプなんですか?」


 莉奈が少し頬を膨らませて言った。


「何でそうなるんだよ。ちょっと質問に答えてただけだって」


 それに、俺はどちらかと言えば莉奈みたいな清楚系がタイプだったりする。

セクハラになりそうなので、直接は言えたりはしないが。


「そうですか……」


 莉奈は少し目を伏せた。


「くだらん事言ってないで打ち合わせするよー。ファミレスでいいか? 奢ってやる」

「「やったー!」」


 ファミレス程度でこの笑顔を引き出せるなら安いもんだと思う。

それに、この場合は経費として落とせるだろう。


「じゃあ、行こっか」


 俺たちはライブハウスを出ると、ここから近くのファミレスへと歩みを進めた。


 莉奈の機嫌が少しだけ悪い気がするのだが、これは気のせいなのだろうか。

お読みいただきありがとうございます。

莉奈ちゃんの嫉妬の目、可愛い。


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