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第53話 大学の後輩

 俺は警視庁本部の一階で千鶴を待っていた。


「お待たせしました先輩」


 しばらく待っていると白のレースのワンピースを身に纏った千鶴が現れた。


「お、おう」

「何ですか先輩、私に見惚れちゃいましたか?」


 千鶴は悪戯っぽく笑った。


 確かにこうしてみると、とても警察官には見えない。

肩にかかる程度の黒髪をポニーテールにしている。


 顔立ちも整っている美人系だ。

男社会の警察組織内では目立つことだろう。


「まあ、確かにお前は可愛いと思うぞ」

「え、嬉しいです。いつもアイドルに囲まれている先輩にそう言ってもらえると」

「何だそれ」


 確かに俺はアイドルたちに囲まれている。

アイドルになるくらいなので可愛い子が多いのも事実だ。


 そのアイドルたちに比べても見劣りしないくらいには千鶴も可愛いと思う。


「じゃあ、ランチに行きましょう。この辺に美味しい喫茶店がありますから」

「おう、行こうか」


 警視庁がある霞ヶ関はオフィス街である。

よって、ランチができるお店もそれなりにあったはずである。


 あまり霞ヶ関には来ないので、この辺りにはあまり詳しくないが。


「先輩、こっちですよ」

「はいよー」


 俺は千鶴の後をついて行くような形でお店に向かった。


「ここです!」


 少し歩いたところでおしゃれな喫茶店に到着した。

外に置いてある看板から察するにランチメニューをやっているらしい。


「いい雰囲気だな」

「ですよね! 私のお気に入りなんです」


 職場の近くにお気に入りの店を見つけとくのは結構重要だったりするのではないか。

ちなみに、俺も秋葉原にはお気に入りの店がある。


「入りましょ」


 俺たちは入店した。


「マスターこんにちは」

「千鶴ちゃんいらっしゃい。何だ、今日は男連れか?」

「大学のときの先輩ですよ」


 千鶴は笑いながら言った。


「どうも」


 俺は軽くマスターに挨拶をした。


「奥のテーブル席空いてるよ」

「はーい」


 俺と千鶴はテーブル席についた。


「先輩もランチでいいですか?」

「ああ、それでいいぞ」


 元々ランチを頼むつもりだった俺は了承した。


「ランチプレート二つで」


 千鶴が注文してくれた。

俺はアイスコーヒー、千鶴はアイスティを注文した。


 そこからは世間話に花が咲く。


「千鶴はちゃんと大学卒業したんだろ?」

「はい、私は卒業しましたよ。先輩と違って」


 千鶴はニヤッと笑った。


「俺と違うってところ強調するなよな。まあ、俺は辞めてるからな」

「びっくりしましたよ。先輩、いきなり大学辞めちゃうんですもん」

「あの時は色々あったからなぁ」


 今となってもあの時の選択は間違っていないと思っている。

何というか、あのまま大学にいたら出会えなかった人たちと出会えて、生きれなかった生き方ができていると思う。


 そんな話をしているうちにランチが到着した。

お読みいただきありがとうございます。


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