第40話 待ち合わせと
今日は火曜日、莉奈と約束している日だった。
俺は12時の10分前くらいに池袋に到着する電車に乗っていた。
待ち合わせ場所に行くと既に莉奈が待っていた。
遠くから見ても綺麗だと思う。
こりゃ、ナンパもされるよな。
「お待たせ。ごめんね遅くなっちゃって」
莉奈は俺に気づくと満面の笑みを浮かべた。
今日の莉奈はゆったりとした白のブラウスに、ベージュのロングスカートを着ていた。
夏の暑さもマシになった今日この頃。
少し大人の雰囲気も感じさせる。
まあ、莉奈みたいな可愛い子はどんな服でも似合うのかもしれないが。
「いえ、時間通りですし、私が早く来ちゃっただけなので」
「ありがとうな。まずはどこに行くんだ?」
「お腹空きませんか?」
「ああ、そうだな」
時刻は12時を回ろうとしていた。
朝ごはんを食べたとはいえ、お腹は空くくらいの時間である。
「何か飯でも食うか」
「そうですね。食べたいものとかありますか?」
「そうだなぁ、寿司とかどうだ?」
俺はパッと思いついたものを言った。
「いいですね! 食べたいです」
「俺がたまに行くところでもいいか?」
「はい、もちろんです」
俺が池袋で寿司に行くとなると大体決まった所がある。
ちょっといいお値段の回転寿司があるのだ。
「じゃあ、行こうかこっちだよ」
俺は莉奈の少し前に出て歩いていく。
「はい」
莉奈は嬉しそうな顔をしていた。
「ここだよ」
駅から少し歩いたところで目的のお店に到着した。
「四宮さんって色々知ってるんですね」
「まあ、俺も教えてもらったんだけどね。入ろうか」
店内に入ると、ちょうどお昼時ということでそれなりに混んでいた。
「2名さまですか?」
店員さんが尋ねてくる。
「はい、2名です」
「ご案内します」
どうやら、席は空いていたらしくすぐにテーブル席へと案内された。
「ご注文はタッチパネルよりお願いいたします」
そう言うと店員さんはその場を離れた。
「好きなのどうぞ」
俺は莉奈にタブレットを渡した。
「ありがとうございます」
莉奈はタッチパネルを操作して注文していった。
「はい、四宮さんもどうぞ」
「うん、ありがとう」
一通り注文し終わった莉奈は俺にタブレットを渡してきた。
俺も好きなものを適当に注文していく。
そして、しばらくして注文したものが届いてきた。
「莉奈はサーモンが好きなのか」
テーブルの対面にはサーモンの皿が多く置かれていた。
「そうなんです。美味しいですよね」
「まあ、否定はしないが飽きないのか?」
流石に同じものを食べ続けるのは好きとはいえ飽きる。
「サーモンは飽きません!」
莉奈は幸せそうな表情を浮かべていた。
「そっかそっか。では、食べますか」
そう言うと、俺たちは食事を始めた。
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