3話 紅の目をした美女
「キミ、けっこう小奇麗だねぇ、どこでそんな服を買ったんだい?」
自分の姿は異世界に来る前の格好と一緒だ。学校の制服。(紺ブレザーに灰色スラックス)
言語は日本語だろうか。自分も喋れるし、理解することもできる。
現代日本のことはとりあえず、おかしいと思われるかもしれないから、とりあえず隠しておこう。
「ええ、実は田舎から来たんですけど、都会のこと全然わからなくて・・・この服ヘン・・です・・?」
「いや、ヘンも何も、それ結構上等な生地だよね?でも絹でも綿でもない・・。」
「いやこれはナイロn・・・」
いや、現代日本の知識はあまり通用しないだろう。適当にごまかそう。
ここはギルド。
あの森のゴブリン遭遇してからここに連れてきてもらった。
ギルドに至るまで、いろいろな話をした。
彼女はアリア・アリーヴェデルチ。
金髪で身長は高め、大体俺と一緒だから175㎝前後だろうか。
目の色は紅に染まっている。
スラッとした立ち姿で、スタイルがいい。
顔は美少女といっても謙遜はとてもないだろう。
ただ、胸は謙遜してらっしゃるが。
この町はシトラス。
周りにダンジョンがいくつもある大規模冒険業都市。
ダンジョンからは鉱石や、魔石、素材が手に入る。
さらに、ゴブリンのような魔物は魔石が原動力になっており、魔石を破壊か、取り出すと、魔物は常態を保てずに粒子状に散るそうだ。
そういったものにより、シトラスは支えられている。ということだった。
「あなたはどこから来たの?ダフィス村?それともデイダラ村?」
なんだそのボッチみたいな村は・・・。
「覚えてないです。」
しばらくこれを突き通すことにした。
「そうか・・・言いたくないのね。」
こんなわけのわからないやつをここまでしておいてなにも情報を差し出さないのか。と思っているのだろう。
申し訳ない。しかし、この世界の常識、情勢を知りたい。
だからこのギルドから情報を集めなくては。
とりあえず、直近の目標は決まった。ギルドに所属する。
「でもこれだけわかったわ。キミは初心者なんだね。」
ゆっくりとした声に少し驚いた。やはり、何人も初心者冒険者を見ているのだろうか。わかられてしまった。
「どうする?冒険者になりたい??」
「もちろんなりたいです。」
「ふぅん・・・わかったわ。ギルドの初心者講習があるから、それを受けなさい。きっといいと思うから。」
なぜか、アリアさんの俺に対する興味がだんだんと無くなっていった気がした。
「あそこで講習をとりなさい?いいわね?—ではまた今度。」
「ありがとう、アリアさ・・・」
言い切る前に彼女は出て行ってしまった。
かなしいね。かなc。
まだ続きます