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TS転生エルフは現在引きこもり。  作者: 阿野根の作者
TS転生エルフは引きこもり中?
34/42

TS転生エルフは引きこもりできていません。

久しぶりで申し訳ございません。

甘味が足りないかもしれません。

あのあと…カササダ竜騎兵団がフーマエルンの蝶の後に大軍でやってきた。

飛行挺はアリアン陛下の迎えのセシルーシャ姫だった。


「これは…いったいどういうことですかな?」

白々しくフーマエルンの髭の親玉が言った。

後ろから事務官らしい美青年がついてきている。

「ピールアシス殿、みての通り、反逆者の成敗だ。」

ラルーナ陛下が言った。

廃坑はまさに壊滅的打撃を受けていた。

櫓も廃屋も粉々…岩壁の一部は大崩壊。


「ラルーナ殿のせいであれば…。」

アライグマがいいかけたところで拘束した連中をひきだした。

「こちらのものどもはあなたの近衛騎士たちと記憶しているが…。」

ラルーナ陛下が爽やかに微笑んだ。

「言いがかりでは。」

アライグマが言い訳した。

「往生際が悪いですよ、私はそう言う方は好きではありません。」

美青年の事務官が綺麗な女性の声でいった。


って女性?ですか?


「ラミアーナ、ピールアシス殿はそのようなお方ではない。」

ラルーナ陛下がそういいながら降りてくるカササダ竜騎兵団を出迎える。

次々と天竜が舞い降りる。

「姉上、ご無事ですか?」

銀の短い髪に青い目の男性が天竜の上でいった。

「ルレーアス、見ての通り無事だ。」

ラルーナ陛下がそういいながら手を振った。

「それはよかった。」

金の髪に紫の瞳の長身の美青年が長柄の刀を背負って天竜の上から降りてきた。

「オズワルト殿、要請を受けていていただき感謝している。」

ラルーナ陛下がそういって美青年に近づいた。


うん、思い出したよ、あの確か年上の許嫁が誘拐されたときおろおろしてた美形年下武人殿下だよね。


「いったいどういうおつもりか?カササダ竜騎兵団を引き込むなど、我が国に宣戦布告でもなさるおつもりか?」

髭熊がいきり立った。

「何を今さら…我が伴侶をさらった時点でピールアシス殿もそれをお望みかと思っていたが…。」

ラルーナ陛下が底知れない笑いを浮かべた。


我が伴侶…嬉しいけど…戦争は嫌だ。

甘いかな?私。


『甘くていいよ、ごくアマ最高!戦争は絶対に回避だよ…エウリール、な、なにさ君の仕事は戦争じゃないでしょう?』

グラがたじろぎながらもいった。


このワンコは昔から戦争反対を貫いてたよ。


『だって世界を終わらせたらめんどくさいもん 。』

グラがそう言いながら頑張って胸をはって戦神エウリール神?にいったのがわかった。


震えてるよ…うん、帰ったら特製シフィンケーキをそなえてあげるね。


『やったー、頑張るね。』

グラはウキウキ言った。


もう少しきりっと頑張ってよね。


「大丈夫ですの?不埒エルフ。」

気がつくとセシルーシャ姫が目の前にいた。

「はい、大丈夫ですよ。」

そう言いながらラルーナ陛下に目をやると嬉しそうにピールアシス国王を威嚇してるのが見えた。


「ラルーナ陛下、ピールアシス殿は結婚のお祝いにこちらに招待してくださっただけですよ。」

私は深呼吸をして言った。

本当ははらわたが煮えかえるほど悔しい。

でも…戦争はいやなんだ。

「パルラ?」

ラルーナ陛下が怪訝そうに言った。

「不埒なエルフ、考えたわね。」

セシルーシャ姫がふらつきながら歩き出した私を支えてくれた。


む、胸が腕に当たってますけど…うらやましい…。

私も…これだけあれば…ああ、今、男だった。

ラルーナ陛下も胸けっこうあったな…。


「美しい女だが…頭がおかしいのか?」

ピールアシス国王が言った。

「ピールアシス殿は死にたいようだな。」

ラルーナ陛下が低いこえで言った。


あえてラルーナ陛下の腕の中に倒れこんだ。


「パルラ、大丈夫か?」

ラルーナ陛下が私を抱き込んだ。

「戦争は嫌です、回避してください。」

私はラルーナ陛下の耳元で囁いた。

「パルラ…。」

ラルーナ陛下が私をかばうように抱き締めた。


「ピールアシス殿、チエアイスと戦争すると言うなら我がアイスパーンも考えさせていただきます。」

オズワルト殿下が獰猛な笑顔を浮かべた。


オロオロはどこいったんですか~。

あおらないでください。


「それは、アイスパーン竜騎国の意思ですか?」

髭熊が険しい顔をした。

髭熊についてきた護衛(みんな髭男)が構えたのがわかる。

「我が兄たる王太子殿下から見極めて判断を委ねられています。」

オズワルト殿下がそう言いながらさりげなく動けるように刀に手をやったのがわかった。


一発触発ですか?困りますよ!

止めなきゃ、絶対に!


「パルラ…そなたの望みといえども不問というわけにもいかぬ。」

ラルーナ陛下が優しく私の髪をすきながら囁いた。


や、やる気だ、この人たち。


「ええ、戦争何て困るよ、武器は一時的に儲かるけど、他の工業製品の方が細く長く儲かるもん。」

アリアン陛下がニコニコしながらくちをはさんだ。

「そうですね、私もそうに思いますよ。」

事務官がため息をつきながら通信機を開いて空間に利益の試算を投影した。


さ、最新機種?公務員っていいな。


「たしかにラミアーナの言う通りですよ、姉…陛下。」

ルレーアス様が竜から降りながら言った。

「まあ、カササダ竜騎兵団の頭領姫(セツラ)からは極力戦争回避と念押しされたからな…妊娠してるのについてくるというのを押しきったから戦争となれば…恐ろしいな。」

美形年下武人殿下が身震いしていった。


セツラ姫はそんなに強そうに見えませんけど…妊娠した女性って強いのかな?やっぱり。


「……これでは、友好も疑われますな、取り戻すためにラミアーナ殿との婚姻を申し込みます。」

今までだまっていた髭親父…たぶん高官が口を開いた…もらってやるんだからありがたく思えて的な感じだ。


どのつらさげて婚姻申し込みできるんですか~。

厚顔っていうのはこういうことだよね。

ラルーナ陛下が怒ったのがわかった。

あわてて背中を撫でる。


「ラミアーナには残念ながら婚約者がいてその要請には答えられない。」

ラルーナ陛下が低い声で言った。

「はて、そのようなものは聞いておりませんが?」

高官がニコニコ言った。

「カササダ竜騎兵団のウタシロ将軍から結婚の許しをこう文章をオズワルト殿下経由でいただいております~もちろん、議会は賛成です~。」

ウェルスさんがニコニコ言ってフーマエルンとの貿易増加よりカササダ竜騎兵団の外回りの将軍の方が有益って全会一致でした~とつけくわえた。


「ウタシロ将軍と結婚してもいいんですか!姉さんありがとうございます。」

事務官が恋する…やっぱり美青年だよ…ごめん…に見えた。


「やはり、戦争しかないようですね。」

高官が呟いた。

「ラミアーナが汚される前にウタシロ将軍など討ち果たしてくれるわ。」

髭熊が暗くいった。

「その前にここから抜け出せるとでも?」

ハミルトンさんがいつの間にか装備を整えてフーマエルンの髭熊の後ろにたっていた。


ご、護衛は?まさか?

髭熊の護衛は武器を構えてさえいないハミルトンさんの気迫に負けて近づけない。


「やめさせてください、戦争はダメです。」

私は必死でラルーナ陛下の目を見ていった。


平和な異世界からの転生だから、戦争が起こる悲惨経験なんてない、知識でしか知らないけど…なのかなんかわからないけど…戦争はない国産まれ(前世)だからこそ止めないいけない…と思います。


そうだよね、グラ?


グラがうなづいた気がした。


「やめよ、お前が手を汚すことはない…今回のことで荒立てるならば、宣戦布告も辞さない、あなたはチエアイスの国力を私自ら説明したはずだ…もちろんあれだけではないが。」

ラルーナ陛下がきっぱりとでもどこか残念そうに言った。


ハミルトンさんが静かに離れた。

その間誰も髭熊の護衛はてが出せなかったらしい。


「脅しですか?」

髭熊が平然と受け止めた…握った拳が震えてるのが見えた。

「警告です、このあとのことはデーケシとあなたの高官で話してもらおう。」

ラルーナ陛下がそう言うと私を抱き上げた。

「だ、大丈夫ですよ。」

私は恥ずかしくなって言った。

「そうですわ、不埒エルフ、離れなさい。」

セシルーシャ姫が叫んでる。

「無理するな、私の王配、さあ、チエアイスに帰ろう。」

ラルーナ陛下が甘く微笑んで歩き出した。


うん、帰ろう。

チエアイス武王国へ。

そして引きこもるんだ、ラルーナ陛下の腕のなかに。

だって私、引きこもりエルフだもん。

不本意ながらね。


戦争にならなくて本当に良かった。

そう思いながらラルーナ陛下に身を寄せた。

駄文を読んでいただきありがとうございます♪

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