表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS転生エルフは現在引きこもり。  作者: 阿野根の作者
TS転生エルフは引きこもり中?
26/42

TS転生エルフのずっと引きこもり日記1

おかしい…あの下着が洗濯から返ってきないよ。

それに視線を感じる。


王妃の部屋のソファーに座って意識を凝らす。

特に変わりがないような気もするけど…。


『ええ?あの下着どっかいっちゃったの?』

グラが心配そうに言った。


なんだかんだ言ってさすが最高神…。


『僕、気に入ってたんだよね、あれをきたパルラ、マジセクシー。』

グラがにやけた。


ラルーナ陛下以外見せたことないはずなのに!

グラのばか!今日は雑草供える!


『えー、今度はチュロスがいいな~、美味しそうだったし。』

グラがぶちぶち言った。


セクハラ男なんて知りません。


気配を探る方に戻る。

魔法は…攻撃系に限り全くわからない。

補助系なら炎でも水でも風でもいくらでも使えて魔法の一族からは無駄魔力認定を受けていたんだよね。


「いつまでも幸せに暮らしましたとさ。」

ボソリと呟いて辺りを見回す。

うん、わかってる、そうにはいかないって…議会もオカマエルフが王配というのは困るとごねてるらしい。

今日もその事について議会とラルーナ陛下は話してるはずだよね…フーマエルン峡谷国対策のついでに…

自分の事なのに何もできない…。

もうすぐ幸せが来ると思ったのにな…。


転生前が不幸せだったわけじゃ無いけどね。

普通の家庭科系の高校生だったし。

グラのおかげで楽しい転生生活だけど…おかあさんとお父さん、(イサオ)と会いたいな…。


「パルラ様、ラルーナ陛下がおよびでございます。」

侍女さんが呼びに来た…華やかな感じの人だな…名前は…なんだっけ?


議会に出てるはずなのに…何でなんだろう?

本当なら秘書官として出席しないとなんだけど…私がいるといえないことがあるらしいので待機しているんだよね…緊急じたいなのかな?それにしては緊迫してないけど…。


私はソファーから立ち上がった。

どちらにしても行かない選択はない。


「ハミルトン護衛士ついてきてください。」

私は部屋の隅に控えているハミルトンさんを見た。

「はい、パルラ様。」

今日は表の顔らしい、最近は親しく話してくれるんだけどな。

「ご案内いたしますわ。」

侍女さんが艶やかに笑った。


長い廊下を歩く…静かな昼下がりだ。

草花が季節の移り変わりを教えてくれる。

そろそろあのハーブ収穫してハーブティーでもつくろうかな?


「良い日ですね…。」

誰に言うともなく呟いた。

「さようでございますわ。」

あの侍女さんが答えた。


いつも侍女さんとか侍従さんって控えていて話さないのになんで今日はこんなに話すんだろう?


ふとハミルトン護衛士に目をやるとどこか構えてるのがわかる。

なにか…いる?


あのバケツ事件の犯人も見つかってないみたいだし…。


「こんな良い日にお別れとは幸運でございますわ。」

あの侍女さんがそう言って振り向いた。

そして、手をあげた。


手からなにか魔力の塊が放たれて私に直撃した、そのまま壁にたたきつけられる。


背中痛い、息が出来ない。


ハミルトン護衛士が私に駆け寄ろうとして目立たない服装の人間に襲撃を受けているのが見えた。

なんとか起き上がらないと…。


いたみが走る身体を起こそうとして…。


「まあ、しぶとい事、おやすみなさい。」

あの侍女の顔が見えて頭に衝撃を受けた。

…意識が…。


「ら…ル…。」



「こんなに怪我させてどうするつもりだ!」

誰かの怒鳴る声が頭に響いた。


頭が痛い…目を開けるのが怖い…ハミルトン護衛士はどうなったんだろう?


「あら、あなたもカマエルフにタブらかされた口ですの?」

あの侍女が嫌みっぽく言った。

「オレは男色家じゃない!」

最初のたぶん男の声がまた怒鳴った。

「あら、残念。」

笑ったような声で侍女がいった。

「……ともかく、大事な人質だ、逃がすなよ!」

男がいうと他の人間の動く気配がした。


「私は王宮に戻って様子を見ますわ。」

あの侍女の気配が消えた。


あの侍女は魔法使い?そういえば魔法使ってたよ。

バケツ事件もこいつらが犯人なのかな?

それよりもずっとバイオレンスだよね。


「さて、カマエルフ殿、起きてるんだろう?」

男の声が耳元でした。


どうしよう…目…ちゃんと開けて、現実をみなくっちゃ、ラルーナ陛下のところに帰れない。


私は思いきって目を開けた。

頭痛と共にまぶしい光が見えた。


さあ、しっかりみるんだ、私。

生き延びるチャンスを掴むために。


目の前には髭面の男の緑の目があった。


「本当に女じゃないのが残念だ。」

男がそう言って笑った。


寒気がする。

今日こそ男にうまれてよかったことはないよ。

拘束されてないけど、動けないから当分様子見かな?

駄文を読んでいただきありがとうございます♪

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ