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TS転生エルフは現在引きこもり。  作者: 阿野根の作者
TS転生エルフは引きこもり中?
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TS転生エルフのもっと引きこもり日記3

なんで、離してくれないんだろう…。

私…うれしいけど困るよ…。


「パルラ、あれが財務大臣が建てた屋敷らしい。」

ラルーナ陛下が指差した先には真新しい成金趣味なキンキラキンの屋敷が立っていた。


そっちもびっくりだけど…。


回りに立ってる警備すごくないですか?


「ラルーナ様、私も手をつなぎたいです。」

セシルーシャ姫が言った。


ラルーナ陛下が私の手を握って離さない

のが気に入らないらしい。


「セシルーシャ、綺麗な髪だな、よく見せてくれ。」

ラルーナ陛下が言った。


まあ、朱金の髪は金の目とあいまって綺麗だよね。


「ラルーナ様。」

セシルーシャ姫は目がハートだよ。


つまり、前にいけってことらしい。


うーん、さすが、国王陛下だよ。


「陛下、ご訪問ありがとうございます。」

屋敷の中からアオスイラ染めに金の刺繍に金の飾りの中年の男が出てきた。


私より小柄だ。

やせてるけど。


「パルラ、ギジエリス財務大臣だ。」

ラルーナ陛下が言った。


「ああ、陛下の新しい秘書官ですね、美しい。」

ギシエリス財務大臣が言った。


『わー、成金だねー。』

グラが言った。


そうだよね。


『…ああ、僕、さっき祈られちゃった。』

グラが訳のわかんないことを言った。


ふーん、良かったね。


『僕の名前、やっぱり知られてなかっよー!広めて~!』

グラが駄々をこねた。


しがない秘書官の私にどうしろって言うんだろう?


『もっと、地位あげてよー!』

グラが無理なことを言った。


「パルラ、大丈夫か?」

ラルーナ陛下が私を抱き止めていた。


ああ、グラのばか!

今日はお供え乾燥豆にしてやる!


『ええ?嫌だよ!』

グラが抗議したけどムシムシ。


「ラルーナ様に迷惑かけないでくださらない?」

セシルーシャ王女が目をつり上げた。


うん、迷惑だよね。


「申し訳ありません。」

私は離れようとした。


「ギシエリス財務大臣、疲れている、部屋を借りたい。」

ラルーナ陛下が私を抱き上げた。


わー、伝説のお姫様抱っこだよー。


性別逆なら良かったのに。


「ラルーナ様!」

セシルーシャ王女が叫んだ。


「セシルーシャも休ませてもらうが良い。」

ラルーナ陛下が微笑んだ。


そういいながら私の髪にキスした。


「不埒なエルフ!下りなさい!」

セシルーシャ王女が叫んだ。


「セシルーシャ、あんまりさけぶと、綺麗な声がかれるぞ。」

ラルーナ陛下が言った。


「だって、あまりにも不埒なエルフなんですもの。」

セシルーシャ王女が言った。


「それなら、私は不埒な人間だな。」

ラルーナ陛下は笑って案内する使用人についてあるきだした。


「ラルーナ様!?」

セシルーシャ王女が言った。

抱かれてる私を睨み付ける。


「あの、大丈夫です。」

なんか、セシルーシャ王女がこわいよー。


「パルラ、無理するな。」

ラルーナ陛下がそういって今度はほほにキスした。


ついた部屋もきんきらきんだった。


カーテンまでアオスイラってなんかすごい。


「パルラ、私の気持ちをわかっているだろう?」

ラルーナ陛下が私をベッドに押し倒した。


え?ええ?困るよー。


というか、逆だよー。

私は押し倒す気ないしー。


「ラルーナ陛下、あの~?」

こういう場合男ってどうに反応したら正しいの?


「失礼致しました。」

案内した使用人が出ていった。


「パルラ、いいにおいがする。」

ラルーナ陛下が私の胸に顔を埋めた。


「ラルーナ陛下、私、大丈夫です。」

このままどうにかされたら

男として不味いよね。


まあ、意識的には女なんだけどさ。


「パルラ、なんて可愛いんだ。」

ラルーナ陛下に両手首を押さえられて首もとにキスされた。


「ラルーナ陛下、やめてください。」

どうして、こんなことするんだろう?


「アオスイラで大儲けしているようだ、さて、この影に誰がいるのやら。」

ラルーナ陛下が耳元ささやいた。


秘密の会話するために押し倒した?


「影ですか?」

私は耳たぶをアマガミするラルーナ陛下に小声聞いた。


「ああ、恐らく、あの辺が暗躍しているはずだ。」

ラルーナ陛下がそういって今度は

頬をなめ出した。


「あ、あの、暗躍?」

私はラルーナ陛下の意識を他に向けたくて聞いた。


「パルラは会ったことがないだろうが、異母弟がいて、男が後をと言う連中がうるさい。」

ラルーナ陛下がため息をついた。


異母弟がいるんだ。


王大后様以外のお妃様の子?


そう言えば、後宮広かったよね。


「どうして、兄弟仲良く出来ないんですか?」

権力者ってそう言うもの?


私、前世では弟がいてさ。

しっかりもので面倒見られてましたよ。

突っ込み入れられながら。


うちの高校系列の中等部にいたんだよね。

元気かな?

まあ、エルフの私が過ごした年月考えれば立派なおじさんか…人間の50年ははかないよね。


「仲良くできればいいな。」

寂しそうにラルーナ陛下が笑った。


「ウェルスさんはかえったんですよね。」

話題を変えたくて言った。


公共の高速交通機関でウェルスさんは

ここにくる前に帰った。


「ああ、まあ、予期せぬ客がきてな、あいつじゃないと対応できないんでな。」

ラルーナ陛下が私の髪を漉きながら言った。


やっと、手首離してくれたよ。


「ラルーナ陛下は帰らなくていいんですか?」

帰るのなら支度しないとね。


「私の出番ではまだない、あんな男など、私はいらん。」

ラルーナ陛下が言った。


あんな男って誰だろう?


「パルラ…私はお前さえいればいい、私のものになってほしい。」

ラルーナ陛下がそういって私を抱き締めた。


私のものってなに?


「あの、私はラルーナ陛下の秘書官ですから、いつでも一緒ですよ。」

私はラルーナ陛下の背中を撫でた。


そう言うことでいいんだよね。


「パルラ、そう言う意味ではないことくらいわかっているだろう?」

ラルーナ陛下が妖しく言って私の服に手をかけた。


え?ええ?ほ、本気?

私、乙女だもん、わかんないよー。


「パルラ…愛してる、後宮にはパルラ以外いらない。」

熱にうかされた目で私の服をはいでいく。


「あ、あの、私、ごくごく、普通の庶民エルフなので…。」

ラルーナ陛下には…。


たしかに好意は持ってるけど。

す、すぐにこう言う関係無理!


「パルラ、なんて、綺麗なんだ、誰にも渡したくない。」

ラルーナ陛下が胸にき、キスした。


「ラルーナ様、入りますわ。」

寝室の扉が開いてセシルーシャ王女が入ってきた。


天の助けだよ。


「セシルーシャ、何のようだ?」

不機嫌そうにラルーナ陛下が言った。


「まあ、半裸の不埒なエルフ、すぐに部屋にいきなさい!」

セシルーシャ王女が眉をつり上げた。


「パルラは私と一緒の部屋だ、用がないなら…。」

ラルーナ陛下が言った。


「ギシエリスさん?がアオスイラ染めの工場を見せたいそうですわ、私に、ラルーナ様も一緒に来てくださいませ。」

セシルーシャ王女が微笑んだ。


ギシエリスさん…なんで

セシルーシャ王女を

アオスイラ染めの工場に案内しようとしてるんだろう?


「……そうだな、行こうか。」

ラルーナ陛下がそういって私の上着の前をあわせた。


た、助かった?


「パルラ、続きはアオスイラの薄絹をまとってにしようか?」

ラルーナ陛下が妖しく笑って私起こした。


不味い、本気で食われるかもしれない。

男としてどうなんだろう、それ?


でも、ラルーナ陛下が好きって感情は

消えない。

私、乙女なのにー。

おかしいよー。

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