[3]Cruel notifications and inside a dark veil.
さあ約束通り投稿したぞ!!(当たり前)
第3話「Cruel notifications and inside a dark veil」
「それは・・・一体どういう意味ですか?」
命を弄ぶ・・・すなわち人間としての禁忌の一つを行ってしまったという暁少佐の謝罪には悪ふざけのようなものは一切含まれていなかった。
そこにあるのは痛々しいまでの人間的な叫び。
抑えきれない謝罪の気持ち。
けれど裏切れないという自己矛盾。
これらを解決するには手っ取り早く内容を聞くことが重要だと思う。
沈痛な面持ちでゆっくり息を吸い、少佐は話しだした。
「いくつか答えられない点は察してくれ。
まず今回の実践的配備の件。きっと周りは、絶対的な安全のもとで将来の防衛任務に対する重要性と実践的な陸軍となるための必要事項の履修確認のためだと言っているがあれは嘘だ。
そもそも君たちは自分たちが何からエデンを守っているか知っていて過ごしているのか?」
・・・・・衝撃的だった。
確かにエデンを守るために一生懸命努力してきた、しかし外にいるのは敵であってそれ以外の何者でもないという意識がまるで暗示をかけられていたかのように脳から離れずそれ以上思考を深めることができないのだ。
「・・・・確かに。それでは我々はなに」
「それは言えない、それを言うことは人間としての存在意義を否定する自己否定と生物としての自己肯定の無限循環に追い込まれるぞ。」
質問をする私をさえぎってまで正解を提示することを否定する少佐。
「君たちが明日絶対安全地帯だと思って出発するのはすべての原因、古都ヤーヴァルスタヴァラシア。
安全な移動任務だと思っている君たちを待ち受けるのは敵の正規軍。
そして予測によると君たち400名のうち生き残れるのは4%、つまりたったの16人。
これが命の冒涜と言わずしてなんと言おうかというこの暴挙はもう始まってしまった。
だから・・・・・お願いだ。
君だけは残ってくれ。いや・・・・それよりも君に託すのは命の選択」
コンコン!!
「暁少佐、面会時間は終了しました。至急研究庁への移動をお願いします。」
聞きたいことも聞けずに、モヤモヤだけが残る形となった面会が終了した。
明日からの実践的配備に対し寮の荷物や部屋は全員引き払うか持ってきたかしたはずだ。
よって実践的配備に必要な人員は全員エデンの軍用ホテル(これは各国の軍人との会合にも使われることがあるので平均より高級な部屋でさえ500人分確保してある)にてエデンでのしばらくの別れの晩餐をすることとなった。
私の部屋はセーナ隊員と同じ237号室、深い洋風の部屋の中は落ち着くがセーナ隊員がいると効果が半減どころかマイナスに偏ってしまうので今はリッベントロップに正規軍保存食フェアに連れ出してもらっている。
目の前のタイプライターはヘルマンが持っていたものと違い大量生産品の比較的安い部類に入るものだ。
しかし、これにはある秘密効果が仕掛けられている。
どのような原理かは知らないがホテルに着いた時手紙とともにあったこのライターは打った文字が電波?とやらによって送信されもう一つの対となるライターにも文字を打ち込むらしい。ちなみに用意したのは少佐だと思われる。
「えーgorennrakumousiageru(ご連絡申し上げる)
warewareTZ17=17hahokanoTZtonosabetukawohakari(我々第17特務実践隊は他の特務実践帯との差別化を図り)
syousyousakusennnaiyounihennkougakuwaerareta(少々作戦内容に変更が加えられた)
gutaitekinahennkoutenhaSAS_TZ17=17*165gaSAS_TZ17=17*573hekawatta(具体的には作戦165が作戦573へ変更)
izyounokotonituitenozyouhouarebagorennrakusaretasi(以上のことについて情報あればご連絡されたし)
TZ17=17>1:fa(第17特務実践隊序列一位隊長フィメール茜星)」
ちなみに私は個人的にタイプライターが好きだ。ライターはどのような人が入力しても結果的な字は同じとなる。規律正しく美しい文字は情報伝達には欠かせない。
根を詰めすぎるのも良くないのでコーヒーを飲みながら考える。
明日からの実践的配備の作戦は作戦573に変更された。
大型作戦165
正規軍の保護の元絶対的な安全下で目標地点までに7ヶ月かけて到達する。
到達後正規軍が防衛陣地の構築に勤しんでいる間特務実践各隊は実際の目標地点にて調査を開始。目標地点でのデータ収集を行う。
1ヶ月による調査終了後正規軍は目標地点に残るため特務実践各隊のみで撤退。約3ヶ月でエデンに帰還後卒業試験の判定を下す。
小型支援作戦573
大型作戦165の支援として特務実践各隊と別ルートで移動。
2ヶ月の移動によって目標地点周辺での偵察、安全確保を行う。
3ヶ月の前述任務を終了した場合一時撤退し特務実践客体との合流を目指してもらう。
特務実践各隊との合流後調査ではなく偵察と安全確保を続行、目標地点から100キロの演習内での活動を続けてもらう。
調査終了後撤退、特務実践客体と別ルートで帰還しながら約3ヶ月後にエデン到着を目指す。
これらの変更が表すことはよくわからない。ただ陰気臭い陰謀のベールに足を踏み込んでしまったことを理解させられてコーヒーの苦味が5倍になったような気がした。
ちなみにタイトルやあらすじで引用している英語分はニュアンスとして近いものを選んでるのであって事実ではありませんのでご注意ください。もし英語がネイティブにできたらこんな小説書いてません。
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