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「Gunner Gunner」  作者: 73式艦上戦闘機「和赤電73」
1/5

[0+1]「the first」+「they want to be gunner gunner」

今日からちょくちょく更新していきます。

個人的には100話までは続けたいと思ってますが2日に一度の更新速度なので一年かかりますね・・・

どうかフィメールをよろしくおねがいします。

第零話「the first」

静かな朝、都市中心部にある湖の水面は波一つなくその平和さを表している。

「こちらP1、要塞地下都市エデン!!応答願う!!」

この年には裕福なものが住んおり、ホームレスや孤児などの不衛生的な存在は認識できない。

「こちらエデン、P1応答せよ。」

「敵攻撃機およそ40機に加え巡航ミサイル150超を確認!!撃墜願う!!」

「エデン了解。」

そう、ここは約束された楽園。純白の建物が立ち並び、幸せを感じさせる声が響くこの都市にはある年齢層が存在しない。

すべての平和を守るのは15歳から25歳までの若き兵士たち。


その名も「gunner gunner」という。



第一話「they want to be gunner gunner」


「もはや戦争の終わり時は近い、これまでの苦しさは言葉に出来ぬのものだがここらで敵に攻勢に出るべきであろう。」

 都市中心部ベルリン宮殿にある、限られたものしか入ることのできないエデン統一会議場。

 前述したとおりそこにいるものはただならぬ身分であることが確かだ。

「そうだ。いまこそ、D計画を始動させるべきであろう。議長、承認として担当科学者を呼び出したいのだが・・・」

「待ち給え、いくら国家計画の担当といえどこの会議場は秘匿され続けたいわば神域。どこの馬の骨とも知らぬものを入れるわけにはいかんよ。」

 一流国家にはよくあることだが国を牛耳っている大物は基本老獪かつ時代遅れな頑固者が大半、各人の協力なんてものは存在せずただひたすらに嫌がらせの試合が続く。

「私の推薦するものが信用できないとおっしゃるのか?」

「貴殿はなにか勘違いされているようだ。わたしは君に信用がないから反対しているのではない、何者であってもこの神域に入れるべきではないと言っているのだ」

「よくもまあ、計画に反対しながらずけずけと言えるようになったな。」

「私が尽くすべきは君ではなくこの神聖なる国家の国民と議会制度だからな」

 ・・・・これこそ会議は踊るされど進まず。

 しかしそれを傍観して会議を終わらせるほどの馬鹿の集まりではなかったらしい。

 よって最も上座にいた、この場において最高の権力を誇る議長兼国家総統ローレンツが止めに入った。

「だまり給え、12人の仲間が決めることを君たち2人のせいで決定できなかったのだぞ」

 神聖なるエデンを統率するものとしてローレンツの発言はそれなりの畏怖が含まれる。

 ここにて、エデン統一会議D計画案は可決、即実行に移されることとなった。




「起立!礼!着せーき!

 特別編成15隊から20隊へ命令!!現在より貴官所属の特別隊は廃止、実践訓練に対する特別司令を下す。

 よって別命あるまで待機せよっ!!」

 エデン中央陸軍士官学校、約79年前からこのエデンを守る軍の教育をしている最先端の学校である。

 その影響力は多々あるエデンの軍学校の中でもトップであった故にこの学校の卒業生はエリートを約束されたも同然だ。

「特別15隊確かに拝命いたしました。」

「特別16隊も確かに拝命いたしました。」

「特別17隊も了解。」

「特別18隊は具体的な時間の情報を求む。」

「特別19隊異議なし。」

「特別20隊確かに承りました。」


 特別隊1隊は約6名で構成される陸軍士官実習用特別編成だ。

 いつまで立っても性根が変わらない奴らと付き合うのはまっぴらだからこの特別司令はありがたいものだとして受け取っておく。

 良いお家のお嬢様方と違って私はあくまで努力してこの学校に入ったのであって卒業に対する意思や戦争に対する決意が段違いなのである。

 ちなみに私は特別20隊隊長、フィメール・茜星。昔東洋に浮かんでいた島国の末裔だと教えられたが定かではない。


「特別20隊解散、これより休息時間とするが携帯ラジオを身から外さず専用回線にての命令を待て。」

「「「「「了解」」」」」


 隊長として命令を下す私は周りからそこまでよく思われていない。

 まあ原因はそれだけではなく、周りと私の容姿の違いもあるのだろうが・・・・よく知らない男子士官候補生が私に恋をしているから私のことを嫌いになるのはやめてほしい。

 別になりたくて珍しい黒髪の蒼い目をした、背が高めの少女として生まれたわけではないのだ。

 つまり14になって、同性が煩わしい。

 1年後には戦争にいくというのに異性の顔形がいいものを見つけた途端「恋に落ちた」やら「好き」やら「帰ってきたらあの人と結婚するんだ」なんて言い出す。最後のなんて帰ってくる気しねえじゃねえか。


 だから・・・・・・・

「ねぇ隊長、隊長、部屋戻ったら何します?私、保存食である持ち込み許可のマカロン持ってるんですよ。お茶しません?」

「セーナ特務兵・・・繰り返すぞ、携帯ラジオを身から離さず専用回線にての命令を待て。」

 毎日のように「お茶をする」を語って近づいてくるのをやめてほしい。なんでそう何日も続けて紅茶を飲めるんだよ、あの味一回で十分だろ。欧米か。

「そんな硬いこと言わないで、人生楽しまなきゃ損ですよ損。」

 人生楽しみたいならなんで陸軍士官学校になんて入ってんだよファッション大学でも行ってろよ。

「ほら、ラジオが動いてるぞ。静かにしろセーナ特務兵」


『こちらエデン統一会議陸軍士官教育計画担当部。現在より特別実践を開始する、開始時刻17:00までに集合場所である「ベルリン宮殿」まえに集まれ。なお特別隊編成は校舎各場所にて提示してある、確認されたし。

以上!!』

 

  さて、ついに始まる実践訓練。ワクワクで心臓が盗んだバイクで走り出しそうだ、用意するのはなんだろう・・・着替え、制服、自分用の拳銃二丁、予備の拳銃、弾薬許可証、洗面用具は必要だよな。

「うわぁ隊長、離れ離れになってしまうかもしれませんね。悲しいです」

 えーあと修理用具と陸軍士官発行証明書、校章、メモ帳も


「隊長、なんで掲示板の方に歩いてくんですか?隊長、ぶつかっちゃいますよ?隊長〜」


 丁度いいから秘蔵の炭酸水も持っていこう。

 ドンッ!!

「いった!!」


 おう、ぶつかってしまったようだ。目の前にあるのは実践訓練の隊編成表であるからしておそらく掲示板にぶつかったのだろう。丁度いいし隊の編成確認するか。


「えーと第17特務実践隊。

 隊長 フィメール・茜星

副隊長 オルヴァン・リッベントロップ

 隊員 ウィストン・セーナ

 隊員 アドミラル・ツェッペリン

 参謀 メルティー・ラングレー

整備長 ヘルマン・ラージェドルフ・ソビエツキー」


 ・・・・・・・・なん・・・・だと。

「やりましたね、隊長。一緒の隊になりましたよ?でもメルティーさんなんて名前聞いたことありませんね。」

 

 隊長は予想通り。副隊長も去年12月の定期演習のときと一緒のまあ使えるやつ、隊員のセーナはハズレくじだが、ほかは聞いたことがない名前だ。



「セーナ隊員、メルティー以外はわかるか?」

 自分の隊の隊員情報の把握は非常に重要だ、もし問題を起こされたら将来の陸軍士官エリート人生に影響が出る可能性がある。

 セーナはわざとらしく首を傾げると


「オルヴァンさんは去年の12月の定期演習のときの人ですよね。人気高いけど成績も飛び出ているわけではないと聞きました。

 アドミラルさんは、座学の成績レベルが私よりも低い男子ですよ。けど実技のセンスが高いのでどうにか退学にならずに住んでます。

 ヘルマンさんは、陸軍士官試験で1級取得して整備科で三味線弾いてやがる天才ですよ。」


 いや、ヘルマンに対する毒よ。

 いくらセーナが陸軍士官試験10級すら合格しなくてもそこまでヘイト向ける必要ないだろ。貞子か。


「ってことはヘルマンは要注意だな。」


 どこの軍でもそうだが優秀なものはエリートとなる。

 しかし天才は違うのだ、天才はその軍内の序列を乱し自身に周りを依存させ、そして上層部を腐らせていく。

 なんて恐ろしい!!


「そうですね、あいつだけはぶっ潰していいと思います。」


 セーナ、目が本気なのはやめなさい。一緒に勉強してあげたほうがいいかもしれない。

 そんな事を考えながらふと腕時計を見る、


【16:25】

「遅刻する!!!」


 部屋までダッシュしながら脳内で最短の移動ルートを検索。

 部屋のものをすべてバッグに入れながら自分の電動バイクの使用を決意して、即座に鍵をポッケに入れる。

 ドアを締め寮の玄関を開けたら・・・・サトウのごはん?


ドッドッドッドッドッドッドッドッ!!


「ま〜ってください!!隊長!!私も載せてって!!」

 

 ちなみに乗っているのは旧時代の産物ザックスバイクだ。

 ドイツとかいう国の会社のもので西暦2000年代に流行った自転車のようなバイクらしく二人乗りもできる。

「はやくのれ、セーナ隊員。遅刻するぞ!!」


「はーい!!」

 

 セーナが飛び乗る勢いを感じ取りながら加速、真っ白の道路を駆け抜けながらベルリン宮殿駐車場まで急ぐ

 ちなみに街の中心地であるベルリン宮殿まではありがたいことに寮から遠くない、今はそれに感謝するのみである。


 3つほどの角を曲がると「ベルリン宮殿」という看板がかかった駐車場が見えてくる。腕時計を見ると

【17:20】


「ギリギリ間に合うか!走るぞ、セーナ隊員。」

「了解!!これでも実技での足は早い方なんだよ?!」


 

 伝統的な軍服を着た警備員がそこらにチラホラといるのをみながら純白の通路を駆け抜け

 ベルリン宮殿に遅刻せずに済んだ。


次回の予定は11・6の予定です。

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